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12月09日-02号

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  1. 笠岡市議会 2019-12-09
    12月09日-02号


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    令和 元年  第 6回12月定例会        令和元年第6回笠岡市議会定例会会議記録(第2号)             令和元年12月9日(月曜日)〇議事日程   午前9時30分開議  日程第1 一般質問(個人質問)       ・12番  馬 越 裕 正 君       ・11番  藏 本 隆 文 君       ・21番  奥 野 泰 久 君       ・ 1番  大 本 邦 光 君       ・ 9番  仁 科 文 秀 君        ──────────────────────〇本日の付議事件  上記議事日程と同じ        ──────────────────────〇出席議員(20名)   1番  大 本 邦 光 君         2番  井 木   守 君   3番  大 山 盛 久 君         4番  齋 藤 一 信 君   6番  東 川 三 郎 君         7番  大 本 益 之 君   8番  田 口 忠 義 君         9番  仁 科 文 秀 君  10番  大 月 隆 司 君        11番  藏 本 隆 文 君  12番  馬 越 裕 正 君        13番  藤 井 義 明 君  14番  樋之津 倫 子 君        15番  原 田 てつよ 君  16番  妹 尾 博 之 君        17番  坂 本 公 明 君  18番  森 岡 聰 子 君        20番  天 野 喜一郎 君  21番  奥 野 泰 久 君        22番  栗 尾 順 三 君        ──────────────────────〇欠席議員(2名)   5番  三 谷   渡 君        19番  山 本 俊 明 君        ──────────────────────〇説明のため出席した者の職氏名  市長    小 林 嘉 文 君      副市長   松 浦 良 彦 君  教育長   岡 田 達 也 君      政策部長  高 橋 文 子 君  教育部長  井 上 洋 一 君      総務部長  辻 田 尚 史 君  危機管理部長藤 井 敏 生 君      健康福祉部長長 野 浩 一 君  市民生活部長森 山 一 成 君      こども部長 赤 田 洋 二 君  建設部長  山 岸 雄 一 君      上下水道部長河 相 裕 三 君  産業部長  石 田 輝 宏 君      市民病院管理局長                             水 田 卓 志 君  消防長   松 尾 勝 明 君      総務課長  塚 本 真 一 君        ──────────────────────〇事務局職員  局長    鈴 木 健 文 君      次長    宮   恭 子 君        ──────────────────────            午前9時30分 開議 ○議長(栗尾順三君) おはようございます。 ただいまの出席は20名です。定足数に達しておりますので,これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は,お手元のとおりですので御了承願います。 これより日程に入ります。        ────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(栗尾順三君) 日程第1,一般質問を行います。 通告順により個人質問を許可します。 質問時間は1人30分以内です。 12番馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) おはようございます。 皆さんはこんな言葉を聞いたことはありませんでしょうか。牛より乳を出し,乳より酪を出し,酪より生蘇を出し,生蘇より熟酥を出し,熟酥より醍醐を出す。醍醐は最上なり。酪とは,今で言うヨーグルト,生蘇は生クリーム,熟酥はバターで,醍醐は5番目の最後の味,乳から得られる最上級のおいしいものです。仏教における最高真髄の意味もあり,醍醐味という言葉もここから生まれたそうです。人生の醍醐味という表現もありますが,今回の質問も醍醐を目指して精いっぱい頑張ろうと思いますので,御答弁よろしくお願いいたします。 1項目め,笠岡市の文化行政と観光施策についてをお尋ねします。 今年は2つの大きな話題がありました。1つは,皆さんすぐ思い浮かぶと思いますが,日本遺産に認定されたことです。もう一つは,小野竹喬生誕130年回顧展が7月6日から11月24日まで,前期と後期に分けて開催されたことだと私は思います。 そこで,質問に入ります。 1,日本遺産に認定されてから半年が過ぎようとしているが,これまでの動向把握と分析について。 2,想定内あるいは想定外の課題とその解決策について。 3,小豆島町に現地視察に行って感じたことではありますが,今後の環境整備とイノシシ被害対策について。 4,「しまたびかさおか」というガイドブックはすばらしいと思いますが,笠岡市の島以外をめぐる観光施策について。 5,以前,それぞれの地域で歴史と文化財に関する冊子をつくった経緯があると思いますが,それは笠岡市全体ではどのように生かされているのか。 6,観光施策では,人に飽きられないように次々とアイデアを展開する必要があると考えますが,将来の政策展望は。 7,回顧展「小野竹喬のすべて」を終えての動員数把握とその分析について。 8,今後にどう生かしていくのか。 9,笠岡図書館日本遺産に関しても,小野竹喬展に関しても情報発信していました。すばらしいとは思いましたが,もう一つ,笠岡市の全体的な連携,内部での情報交換が乏しいような気がしています。今後の全体としての情報発信について。 10,笠岡市民に向けての情報発信と,それ以外の地域の人に向けての情報発信を分けて考えてはどうかという質問で1項目を終わります。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの馬越裕正議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 馬越議員の御質問にお答えいたします。 まず,1項目めの1点目の日本遺産認定後の動向把握とその分析についてでございますが,住吉港発の旅客船の利用者は,認定を受けた5月以降,お盆に荒天により運休の多かった8月を除き,約6%増加しており,伏越港のフェリーの利用者も若干増加していると聞いております。また,北木島にある民間運営の観光施設では,見学者数の緩やかな増加や,今まで余り見かけなかった若い世代の訪問など,徐々に日本遺産による効果,変化を感じつつある状況とお伺いいたしました。他の構成市町である小豆島町,土庄町,丸亀市においては日本遺産の認定後,観光客の顕著な増加はないと聞いております。そうした中で,新しい動きとして,小豆島,本島等を訪れた観光客が現地で初めて日本遺産認定であることを知り,その結果として構成文化財まで足を延ばす方が若干おられるというふうに聞いております。笠岡市においては,日本遺産の認定を機に,市内の自治会,老人会など各種団体がみずから企画し,笠岡諸島へ訪れている動きもあります。先般,市の主催として,市民100人を対象に,小豆島,本島をめぐる日本遺産認定記念ツアーを募集したところ,募集開始後4日目で満員となる人気でした。このことからも,笠岡でも日本遺産の関心は徐々に高まりつつあり,市民の方々に日本遺産,そして構成文化財を詳しく知りたいとの思い,ニーズがあるということを認識しているところでございます。また,この半年間に,協議会,構成市町がお互いに同様なツアーを実施しております。ツアー参加者と訪問先の観光ボランティア等関係者の方々との交流,そしてツアー参加者同士のつながりができ始めてきたのではないかと感じております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 想定内の課題といたしましては,笠岡諸島を訪れる観光客の受け入れ環境の整備でございます。今後,ガイド育成等の人材育成,半日,一日を楽しむモデルコースのさらなるPR,遊歩道や島内ウォーキングコースの整備,案内看板の設置,食事の場所,お土産物等について,年次的に充実を図り,課題解決に努めます。また,全国の日本遺産の現状として,観光地でない地域が構成文化財の所在になることも多く,地域の受け入れ環境が整っていないこと,旅行商品化交通アクセスの課題も大きいと感じています。想定外の課題については今のところございませんが,日本遺産の認定は終着点ではなく出発点であります。数々の課題を解決しつつ,一連の取り組みを行うことで想定内外の課題解決に努めてまいります。 次に,3点目につきましてお答えいたします。 土庄町及び小豆島町のイノシシの被害についての状況ですが,確かにイノシシが出没し,観光地周辺の土地を掘り起こすなどの被害が出ているとのことでございます。今のところ観光客に対する被害はなく,注意喚起の看板は設置しているとのことでした。陸地部のみならず,笠岡諸島におきましても議員が懸念されるイノシシ問題がございますが,これまで幸いにして島を訪れる観光客に対し,直接的な危害を及ぼしたなどの報告はございません。観光客の方々に笠岡諸島の景観,食文化などの魅力を十分に満喫し,楽しんで帰っていただき,再び御家族や友人を引き連れて笠岡諸島を訪れていただくためには,安全面の確保は何よりも優先すべきことでございます。対策といたしましては,関係部署と密な情報共有を図るとともに,注意喚起の看板を設置するなどにより最大限の安全確保に努めてまいります。 次に,4点目につきましてお答えいたします。 笠岡市の島以外をめぐる観光施策でございますが,本市における最大の観光スポットは,皆さん御存じのとおり年間85万人以上の方が訪れる道の駅笠岡ベイファームでございます。道の駅周辺の約12ヘクタールの圃場では,春の菜の花に始まり,ポピー,ヒマワリ,コスモスの4種類の景観作物を栽培し,今年もたくさんの方に広大な干拓地に広がる四季の花々を楽しんでいただきました。これは,笠岡湾干拓地に行けば花畑を満喫できるということが広く周知されている結果と認識しております。今後,さらなる来場者の拡大を図るため,道の駅を笠岡の玄関口として位置づけ,観光案内所の設置や情報発信拠点の核として,市内の観光スポット等へ周遊できるような仕掛けについて,笠岡市観光連盟や笠岡商工会議所など関係機関と連携して検討してまいります。さらに,福山市を初めとする近隣の市町に訪れている観光客を本市へ誘導するため,高梁川流域や備後圏域の連携事業についても活用を図ってまいりたいと考えております。陸地部には,道の駅以外にもかさおか太陽の広場や菅原神社などの花を楽しめる施設,竹喬美術館や郷土館,遍照寺多宝塔などのアートや歴史に触れることのできる施設,世界に一つだけしかないカブトガニ博物館など,魅力あふれる観光地や観光施設が数多くございます。また,全国に誇れる食や文化,産業や技術もございます。これらの観光施設等を点で終わらせることなく線でつなぎ面として広げるためには,行政の力だけではなく民間のアイデア,協力が不可欠でございます。行政と民間がタッグを組んで,車の両輪のごとく進めることにより地域が潤うような活性化策が生まれてくると思いますので,前例にとらわれることなく広く皆様の意見を聞きながら,数々な切り口で観光施設を充実してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 次に,5点目につきましてお答えします。 笠岡市には,多くの歴史文化遺産が残っています。それに対して,各地区のまちづくり協議会や公民館,郷土史研究会文化財保存団体などの市民団体がそれぞれの地域において調査研究,保存,活用等にかかわり,さらにその成果をまとめた冊子を作成されています。郷土のことを知ることは,郷土を愛することにもつながるすばらしい活動であると思います。笠岡市におきましても,文化財の調査,指定,保存,活用などを行っていますが,市内全域の細かな情報まではなかなか把握し切れるものではございません。各地区の皆様の地道な取り組みがあってこそ,全市的な文化財の網羅,集約が図れるものでございます。教育委員会といたしましても,これらの貴重な情報を生かしながら文化財の保存,活用を行っております。また,冊子も重要ですが,それを作成された方々も大切な人材と言えます。現に,笠岡市歴史文化基本構想策定の際のワーキンググループメンバーとして,あるいは学校教育の現場で地域の歴史を教える有識者として,多くの関係者にお世話になっております。そして,こうした地道な取り組みが,ひいては日本遺産の認定にもつながったと考えております。郷土の歴史文化の情報を取りまとめるということは,それを広く共有し,さらには100年先,1,000年先の人たちへと伝えていくことにつながります。また,その作成過程も含めて,今そこに住んでいる方たちが郷土の歴史文化を再発見するという意味もあります。今後とも,市内の多くの地区において歴史文化を検証する活動が継続していくことを願っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 次に,6点目につきましてお答えいたします。 観光施設における将来の政策展望でございますが,現在,令和2年度の観光振興ビジョンの策定に向けて準備を進めているところでございます。この策定のプロセスとして,計画段階から観光業,飲食業等,さまざまな分野で活躍いただいています市民の皆様にも加わっていただき,民間と行政の協働によりビジョンを策定してまいりたいと考えております。そして,ビジョン策定後は行政だけで展開するのではなく,本市の観光に携わる方々を初め,市民や事業者等と協働し,幅広く意見を伺いながら新しいアイデアを出し合い,事業展開ができたらと考えております。また,現在,行政と民間とが協働して観光振興を進めている任意団体として笠岡市観光連盟がございますが,今後,その法人化も視野に入れ,笠岡市観光連盟を核として行政,民間がそれぞれの立場で手を取り合い,本市の観光振興を進める基盤を整備してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 次に,7点目につきましてお答えします。 本年7月6日から9月1日までを第1章,模索の時代として,9月7日から11月24日までを第2章,至純の時代として,特別展,生誕130年記念「小野竹喬のすべて」を開催したところでございます。期間中には,テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」鑑定士でおなじみの田中大氏と竹喬美術館館長による対談を初め,講演やギャラリートークなどで小野竹喬の魅力を分かりやすく伝える取り組みも行ってまいりました。期間中の入館者の総数は1万1,368人でございまして,多くの方々に竹喬芸術の魅力を体感していただきました。竹喬美術館の過去5年の年間入館者は1万1,738人から1万5,244人となっております。本年度の入館者数は,竹喬展終了時点で1万3,911人となっており,年間では過去5年の実績値は上回るものと見込んでおります。また,展覧会を契機として地上波のテレビ番組や新聞各紙にも竹喬芸術を取り上げていただき,笠岡市の文化芸術の情報発信に寄与できたと考えております。詳細な分析はまだできておりませんが,北海道から九州まで全国からの来館があり,一定の成果が得られたものと考えております。今後,アンケートの結果に基づき,来館者の属性や展覧会に対する評価などを把握してまいります。 次に,8点目につきましてお答えします。 今回の展覧会だけでなく,これまでの分析や取り組みも踏まえ,今後の展覧会に生かしてまいります。具体的には,来年度,各地の美術館と交換展を予定しており,展覧会を通じて広く他地域で小野竹喬の存在を知っていただきたいと考えております。また,新たな視点も取り入れながら,絵本作家の展覧会,洋画のコレクション展など,バリエーションに富んだ特別展,特別陳列を計画していきます。さらに,公共施設への出張展示も各方面の御理解をいただきながら,トラブルがないよう配慮しつつ取り組みます。それにより,これまで弱かった若年層を初め,幅広い世代や地域の方々に竹喬美術館を知っていただき,年間を通じてさらに入館者が増えるよう進めてまいります。こうした取り組みを通じて,竹喬芸術の魅力をさらに強く発信していきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 次に,9点目につきましてお答えします。 情報発信につきましては,ホームページの開設,駅,港,道の駅を中心とする集客の多い施設へのパンフレットの設置などに加え,市主催の大型イベントにおきましてプロモーション活動の一環としてPR,展示ブースなどの設置により効果的な情報発信に努めております。しかしながら,市が主催するイベント,行事は担当課や各施設がおのおのの趣旨に基づき単独で実施するケースが多々あり,横断的な連携が図られていないという課題もありますので,市役所内部における情報交換を密に行い,おのおのの部署においてテーマに沿って連携したPRにつなげられないかの意識を持って,効果的かつ相乗効果が図られるような情報発信に努めてまいります。 次に,10点目につきましてお答えします。 笠岡市民に向けての情報発信につきましては,情報発信というよりも普及啓発の観点から,市民の方に郷土笠岡に対する愛着を持っていただけるような取り組みを進めております。具体的な取り組みといたしましては,小・中学校の授業や高校の地域学の教材として日本遺産あるいはふるさとの歴史や文化を活用できるような施策やワークショップ等を進めております。こうした取り組みを行うことにより郷土愛が情勢され,ひいては笠岡の活性化が育まれていくものであると確信しております。市民以外への情報発信につきましては,引き続きあらゆる広報媒体を活用したり,都市部におけるプロモーション事業の展開などを通じて笠岡市の魅力を全国発信してまいります。笠岡は日本遺産や歴史文化以外にも魅力ある地域資源が数多くあり,他の市町村に負けない潜在能力を有しております。御承知のように,笠岡は住みたい田舎ランキング瀬戸内海沿岸第1位に選ばれるなど,笠岡の知名度は着実に向上しております。また,ふるさと納税においても,ここ数年,全国から約6万件に上る寄附の申し込みがあり,笠岡を応援してくださる方も着実に増えてきており,そうした寄附者の方々にも笠岡市の魅力を発信しております。今後も各部署がさらなる横の連携を深め,オール市役所によるシティーセールスを行うことで交流人口の増大や観光客の誘致を図ってまいります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対し,再質問がありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 非常に丁寧過ぎる御答弁,ありがとうございます。余りにも丁寧過ぎて,ちょっと時間が気になり出したんですが,順番どおりの質問になるかどうか分かりませんけども,いろいろな質問をさせてもらいます。 まず,動向把握ということに関してですけども,総合計画の策定の時点で,平成30年1月には2021年の観光客数が144万人というようなことを書いてましたけども,これを日本遺産の先ほどの御答弁だと今後に期待しているという表現をされていました。数字を出すことが一番いろいろなことを考える上で大事だと思うんですけども,数字を出すことは非常に難しいことは十分分かった上であえて質問をするんですけども,先ほどの御答弁にもありましたけども,例えば展望台のところの入館数,来られた方はもう予約,そこでしている訳ですからある程度数字分かると思いますし,フェリーとかでも地元の人と観光客の比率が分からないとかと言えばそれまでなんですが,やはり数字が大事だと思いますが,もう少し具体的に数字を努力して把握するようにしてはいかがかと思うんですが,それはどうでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 馬越議員さんの御質問にお答えいたします。 数字ということで御質問がありました。私どもも,やはり数字が大切ということで,議員さんも言われましたように,観光客さんと地元の方の比率とかそういうことはそこまでは詳しくは分かりませんが,数字は大切だと思っております。できるだけ数字のほうを教えていただけるようにちょっと努力をしておりますが,なかなか正確な数字を把握することができなかった状況で,今回もいろいろお聞きしたんですけども,教えていただけるところと教えていただけないところがございました。今後もできるだけ数字を教えていただけるように努めてまいりたいと思います。ありがとうございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員
    ◆12番(馬越裕正君) なぜ数字にこだわるかといいますと,市長が今回非常に強力に推し進められています稼ぐという言葉でいくと,やはり数字が分かってこそ稼ぐということになると思います。もっと言いますと,地域産業魅力づくり応援事業費補助金とかの活用をされているのかどうか,具体的なことですけども,宿泊施設はどちらかというと白石島さんとか高島さんとかでは減少傾向にあるということで,一定増えているような感じが実は余りしていません。土産物等も含めてですけども,やっぱり稼ぐという意味では,そういうことが一番日本遺産になって今後稼ぐということにつながると思いますので,そういうことをもっと真剣に検討してほしいんですけども,そこら辺はいかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 馬越議員さんの御質問にお答えいたします。 宿泊施設というお話もございました。私たちも,観光客を増やすための一つのことといたしましては,情報発信とそれから受け入れ態勢の整備という2つの大きな柱があるのではないかなというふうに思っております。その中での受け入れ態勢の一つとして,宿泊施設そして遊歩道とかいろいろありますけども,その中の一つとして宿泊施設とかそういうものもあろうかと思います。その中で,先ほどもありました数字,大変重要なことだと思います。先ほども,観光客数を2021年に144万人という総合計画の中にも目標数値がございます。それを把握するためにも,年ごと,月ごとの数字というものは大切だと思いますので,今後も協力していただけるように積極的に努めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今回,実は正直びっくりしたのが,補正予算でこの日本遺産関係が全くゼロだったという。それは一生懸命予算内で何とかしようという意味合いも含めていえば,努力したということは評価できるんですけども,逆に言えば,ここで二,三百万円,大きければ1,000万円とかの予算が出るのかなあと実は私は内心期待しておりました。例えば,地元の要望,あるいは観光客でこういうことがあったほうがいいんじゃないかということがあったんじゃないかと思ってこういう質問をしているんですけど,その点はいかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 馬越議員さんの御質問にお答えします。 12月補正のほうで予算要求がなかったという御質問だと思います。私どもも島しょ部のほうへ説明をしに行った中で,いろいろと地元のほうで御意見をいただきました。要望をお聞きしました。その中で,情報発信と先ほどの受け入れ態勢の定義ということで,トイレとか案内看板,遊歩道の整備とか,そういうような御要望もお聞きしました。このたびですけども,6月補正と9月補正で単独事業として約1,000万円の事業,そして今年度から文化庁の補助金がいただけるということで,今年度,事業費ベースでいくと約4,000万円の事業を予定しております。今年は総額大体5,000万円以上の金額になろうかと思いますが,そちらのほうをさせていただきまして,各島からの要望事項につきましては年次的に対応してまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 3項目めの小豆島町の話で,いきなりイノシシ対策とどういう関係があるかということの若干の説明をしますけども,我々は議員として小豆島町のほうへお邪魔しました。そのときに,天狗岩という石を掘るところへ行ったんですけども,町の人がちょっと足元気をつけてくださいと言って一緒に登ったんですけども,そのときに本当に足元がでこぼこしてて,どうしたんですかということを聞いたらイノシシにやられたと。今後も含めて小豆島町さんなんかは大変じゃないかという,山の中ですから,対策がもうそれこそさっき答弁あったように看板設置とかということはあるんですけども,なかなか現実には厳しいんじゃないかと。もう一つは,北木の現状をいいますと,庭まで入ってきて木の根っこを掘るとか,あるいは墓石を倒すとか,あるいは門がない庭には盆栽を壊すとかということで,もう身近にイノシシが迫っています。日本遺産の関係とイノシシとは別物だと思うかも分かりませんけども,実際にはそんなことありませんので,もう少しイノシシ対策ということは,笠岡市全体のことではあるんですけども,真剣に考えないと今後大事になるんじゃないかと思うんで,あえてこういう質問をしていますが,もう少し具体的に何か方策を考えていればお示ししていただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 馬越議員さんの御質問にお答えします。 北木島のイノシシ対策等でございます。島しょ部でのイノシシの被害,出没,そういうものにつきましては年々増加傾向にあります。特に,北木島のほうが多く言われています。島しょ部におきましては,今,箱わなとかわなの設置をしております。どのぐらい捕獲できたかという数字が,済みません,今手元にないんですけども,昨年度に比べてかなりの数の捕獲数となっております。そして,北木島を初め各島におきましても,全部じゃないんですけども,地域住民の方に出前講座じゃないんですけどもお話をさせていただきまして,まずは田畑を守るところを囲いをしていただくということで,そちらのほうの説明をさせていただいております。今年から補助率も,材料費になるんですけども,2分の1から3分の2に引き上げさせていただきまして,少しでも多くの方に囲いをしていただいて守っていただくということを皆さんにお願いをしているところでございます。そして,囲いわなとかくくりわな,そういうことも設置しながら,その両面からイノシシ対策を行っていこうというふうにしております。皆さん御協力していただきまして,多くのイノシシの捕獲ができているという状況でございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 4番目なんですけども,今朝の「しまたびかさおか」,別冊のアクセスガイドというのがメールボックスに入っていました。確かに,一見分かりにくくて,よく見れば分かりやすいけども実はよく分からないというような感じを率直に思っています。それで,実はこの前,議員研修で小豆島へ行ったのとは別に,視察で丸亀市の本島へ行きました。そのときはちょうど祭日だったこともあるんですけども,非常に船がフェリーも高速船もいっぱいで,帰りは臨時便が出るぐらいの人でした。先ほどの御答弁にもありましたけども,実はこれは瀬戸芸に皆さん行かれてまして,日本遺産という表現で,ああそんなことがあるんだなあぐらいのことで,余り日本遺産という表現が丸亀市,あるいは本島では感じられませんでした。そういうことも含めて言うと,日本遺産で小豆島,丸亀,笠岡というのは理想論で,先ほどの御答弁にもありましたけども,ツアーで1日で周遊するということもあることはあるかも分かりませんけど,現実論でいくとなかなか厳しいんじゃないかと思います。ですから,それはそれとして進めてもらいたいんですけども,これからの後の質問に絡みますけども,笠岡は笠岡として石の文化も含めて進めていくべきじゃないかということを思いつつ質問をしております。 それで,実はこの『島へ。』という,笠岡諸島の「石の道」観光という10月号ですけども,これには笠岡のいろんな島の状況が出ています。詳細は省きますけども,こういう冊子があったりすることも含めて非常に注目はされていると思いますので,そこら辺はもう少しこういう情報があるということを皆さんに知らしめるということも含めて検討すべきじゃないかと思いますけども,そこら辺は検討されているかどうかをお尋ねしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 馬越議員さんの御質問にお答えします。 馬越議員さんがおっしゃられるとおり,今,日本遺産で2市2町でやる取り組み,そして笠岡の観光でやる,その両面から今観光について考えております。それで,観光の施策でございますが,PR,情報発信が一番重要だと思います。そういうこともありまして,各報道機関とか,そして本の出版物とか,そういうところからの取材の申し込みがありましたら積極的に御案内させていただいたり,そして受け入れるようにしております。多くの方に来ていただく,そして知っていただくためには,報道機関,そしてそういう冊子に載ることが重要だと思います。そして,これは2市2町の取り組みになりますけども,先ほど御説明させていただきました協議会の補助の関係になりますけども,特設のサイトを立ち上げまして,そしてパンフレットをつくったり,そしてのぼりをつくったり,そしてポスターをつくったりというようなことを今後も年度内を目標につくっていこうと思っております。やはりPRが重要だと思っておりますので,そちらのほうを積極的に取り組んでいきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) ありがとうございます。 ちょっと全く視点を変えます。御存じの方もいらっしゃると思いますけども,何回か質問の中にも入れたことがありますけども,伊東潤さんの『潮待ちの宿』という本が単行本として出されております。読まれた方も当然いらっしゃると思いますが,この本を今後笠岡市でどう生かすのか。もし生かそうとされている部署があればお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) おはようございます。 伊東潤さんの『潮待ちの宿』,私も『オール讀物』に出るたびに読んでました。6区画に分かれて,それを合わせたものが今回発売されたということで,一昨日も図書館に行って聞いてみますと,図書館では2冊,今本を用意しているんですけども,今,20人待ちという状況で,非常に人気が出てきたということになっております。また,前回の講演会でもOHKさんのほうから映画化という話も出てきまして,ぜひとも映画化に向けて笠岡市もできることがあれば,フィルムコミッションを含めて応援していきたいなというふうに思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) ありがとうございます。市長に私,言いたいことを皆言われてしまいましたけども,せっかく人間関係も含めて伊東潤さんが笠岡へ来られたり,あるいは今後も来たいとか,あるいは笠岡をテーマにした小説を今後書いてみたいということをたしか新聞等で読んだ気がしますので,映画化ができるかどうかは別問題として,ぜひともこういうことを積極的に利用すべきだと思いますので,よろしくお願いいたします。この件は終わります。 次に,これも12月6日,先日の新聞に出てたんですけども,稲富稲荷神社の拝殿紹介ということで,建立200年記念,笠岡で企画展ということで,実は12月8日まで,昨日まで郷土館でやってました。私も質問する以上はということで,昨日お邪魔して見させてもらいましたけども,天井を見上げるんじゃなくてパネルとして飾ってましたので非常に見やすかったし,細かいところまで見れて非常によかったと思います。この稲富稲荷神社もこの『潮待ちの宿』という小説に当然出てますし,こういう関係するところを上手に利用すべきだと思います。昨日行ってパンフレットももらったんですけども,残念ながら私の情報不足,収集のやり方がまずかったと思うんですけども,10月8日から実は2カ月間やってました。私が知ったのはたまたま新聞で,もう最後の最後だったんですけども,こういうのを先ほどの質問の最後のほうに絡む話でいえば,私がまずいのか分かりませんけど,もう少し早目早目,上手に広報してもらったらもう少し人が増えたんじゃないかということは,私の反省も含めて言わせてもらいました。この稲富稲荷神社というのは,実は『潮待ちの宿』と非常に関連してまして,江戸末期,幕末に非常に活躍していた時代のことが『潮待ちの宿』なんですけども,その前ぐらいから非常に笠岡が海運とかで栄えてまして,その人たちが笠岡の稲荷神社にどんどん寄附していったという経緯がありますので,そういうことも含めていくと歴史的な遺産としても非常に価値があると思いますので,そこら辺も今回のテーマであります。積極的に連携して観光案内すべきじゃないかと思いますが,そこら辺はいかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 失礼します。 郷土館で開催しました企画展の「稲富稲荷神社拝殿建立200年」展でございます。馬越議員がおっしゃられますように,実は山陽新聞様に取り上げていただいたのがもう会期終盤間近ということでございまして,そこまでの入館者数はやはり伸び悩んでいたところでございます。先日,私も最終的にどうなのかなと思って伺いましたけども,山陽新聞掲載後で,その日は平日ではございましたけども,30人ぐらいの方は入館していただいております。以前よりは倍以上の入館の状況でございました。非常に歴史的にも価値のある天井画,格間等をパネルにいたしまして展示をいたしております。入館していただいた方には非常に御好評でございました。今後,企画展を開催するに当たりまして事前の周知等,各マスコミ様への周知も含めてもう一度考え直して取り組んでまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 歴史文化という観点から,また別の話をさせてもらいます。 たまたまですけども,NHKのBSで「新日本風土記」という番組を偶然見ました。その中では,世界遺産になった十津川村が放映されていましたけども,実はもう非常に過疎地で,地元の人とかが高齢化して人が少なくなっているという状況です。その中でどういうことをNHKの中で放映されていたかというと,人が少なくなっているので,もう一番分かりやすく言うと,神社の祭りとかで昔は子供たちは男の子の子供たちだけでやっていたのが,もう男の子供たちがいなくなりそうなんで,女の子たちにもしてもらわないといけないというような感じのことを,歴史の継続,伝統の継続って非常に難しいなということをその番組を見ながら考えていたんですけども,そうするといわゆる行政というのはどうそういうことにタッチできるのかなということを考えながら見ていたんですけども,結局なかなか難しいなということを思いながら見たら,最後に協力のところに十津川村教育委員会という表現がありました。ここだなと思ったんで,教育委員会の人に質問するんですけども,歴史文化を伝えていくということの大切さという意味では教育委員会の存在というのは非常に大事じゃないかと思うんですけども,釈迦に説法になるかも分かりませんけども,そこら辺に対しての考えをお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 伝統文化の継承でございます。 教育委員会として考えておりますのは,2つございます。 1つは,引き続き各地域の保存会の活動を支援してまいりたいと考えております。国や県の補助金,民間の補助金,また本年度要綱化をいたしました笠岡市の文化財保護事業補助金などを活用いただけるように取り計らいさせていただきたいと思っております。 もう一つでございます。今後,笠岡市で進めてまいります小中一貫教育,また現在も取り組んでおりますが,子供たちに地域学に取り組んでもらう中で,その地域に伝わる歴史,その意義を学んでもらって地元の小・中学生に受け継いでもらうことで継承の一助としてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 話が前後するかも分かりませんけども,これもたまたま12月8日の山陽新聞に出ていましたが,笠岡自慢のものを知ってということで,ブランド協議会がチラシを作成しているということがあります。先ほどの部長の答弁にもありますが,観光協会さんが法人化するとかということも含めて,このブランド協会さんも非常に頑張っているなあということを思っています。来年の日本遺産で,2つ目の神武天皇東遷ということが決まればもちろんいい訳ですけども,もし万が一決まらなくても,先ほどの途中での話の中で,船で動くというのは非常に厳しいところがあると思いますので,例えば鞆とか倉敷とか尾道とかそういう近隣との接点,協力,同じ日本遺産ということでのテーマもありますので積極的に考えるべきだと思うんですけども,次から次へとすべきだという意味合いも含めてここらに対してのお考えをお聞きします。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 馬越議員さんの御質問にお答えいたします。 近隣の市町村との連携ということの御質問だったと思いますが,議員さんおっしゃられるとおり,福山,そして尾道,それから東でいくと倉敷というところは,大分私たちよりも先進地の観光施設があるということで多くの観光客の方が来られています。そこと連携することは笠岡の観光地にも来ていただけるということだと思いますので,積極的に連携していきたいと思います。尾道には約400万人の観光客の方,倉敷にもその近くの人数の方が来られています。そして,インバウンドということで外国人の方も多く来られていると思います。そういう方に少しでも笠岡のほうに目を向けていただいて笠岡のほうに来ていただくこと,これが一番重要だと思いますので,今後とも連携を図りながら行っていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) ここから7項目め以降の話に多分なると思いますけども,今回私も竹喬の展覧会,前期と後期と2回とも行かせてもらいました。非常にすばらしかったと私は感動しております。例えば,東京の美術館,あるいは京都の美術館へ行かないと見れないような作品がいっぱいありまして,非常に得をしたなという表現はおかしいですけども,と思っております。また,山陽新聞さんも非常に力を入れてくださっていました。毎回この記事を出してもらっていましたし,こんなにすばらしいことをされているのが,先ほどの数字で言えば確かに1万人を超えてすごいことではあるんですけど,もう少し見てほしかったなあというのが率直な気持ちです。先ほどの御答弁にもありましたけども,北海道から九州からという意味合いでいえば,その人たちはわざわざ来ている訳ですから,その人たちに対する,多分どこへ泊まられたかそこまで知りませんけども,そういうことも含めて言うと,もう少し観光と結びつけてもいいんじゃないかということを思います。 そしてもう一つは,地元の方もいつでも行けるわと思ってらっしゃるかも分かりませんけども,今回みたいなことはめったにないんで,そういうこともできたら見てほしかったなあという気持ちがありますけども,その辺に対してのお考えがあればお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) せっかくの「竹喬のすべて」展でございますので,もう少しPRを上手にという御質問だったと思います。 竹喬美術館,現在でも図書館やカブトガニ博物館と連携してPRには努めてまいっておりますが,先ほどの産業部長の答弁にもございましたように,道の駅というのがやはり笠岡の観光の玄関でございますので,今後そちらでのPR等も積極的に取り組んでまいりたいと思います。そういうことで,美術館の認知度向上とか展覧会情報の周知に努めてまいります。全国的にでございます,他の美術館との交換展をやることで竹喬作品を全国で見ていただきまして,他地域での認知度の向上も図ってまいります。また,今後,展覧会チケットのコンビニでの取り扱いでございますとか,スマホアプリを活用した取り組みを進めてまいりたいと思っております。また,来年度の展覧会でございますけども,先ほど答弁いたしましたが,絵本作家の方の展覧会と申しました。我々の世代には非常になじみの深い葉祥明さんというパステル画の絵本作家でございます。そういった全国的にもよく知られている方の展覧会も開催して,たくさん竹喬美術館に足を運んでいただく中で,今まで竹喬さんの作品を御存じなかった方も,こういったすばらしい作品があるんだなという形で認知していただくように,そういった取り組みも進めてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 笠岡の観光地点としての道の駅という表現をされています。私はたまたま,多分テレビで見たんだと思うんですけども,上薗館長が城山,古城山の上で干拓をバックに話をされているのを見ました。なぜ館長が城山の上で話をされていたかといいますと,干拓というのは皆さん御存じのように昔は海だった訳です。その浅瀬の海が竹喬の絵の一つの景色だった訳ですので,そういうことも含めていうと,観光のスポットとしての城山,あるいは現実に書かれた神島の場所とかということも含めていうと,例えば看板を設置するとか案内をするとかということをされれば,先ほど言いました,よそから来られた人もそこへ行ってみようかなとひょっとしたら思うかもわかんないし思わないかも分かりませんけども,ということもあっていろんなことを試行錯誤するべきじゃないかと思いますがいかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 映画では,よくここを撮影の場所に使ったというところを観光スポットとして,全国からたくさんの方が来ていただいている状況がございます。絵画につきまして,なかなかそういった取り組みは耳にしたことはございませんけれども,馬越議員のおっしゃいますように,看板一つでもここが竹喬さんのこの絵の場所だというのを掲示できれば,また竹喬さんの認知度の向上にもつながりますし観光客の方の増加にもつながるかなと思いますので,今後検討してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今回の質問で,藤井議員が最後のほうに竹喬館の関係で質問されるみたいです。私も今回,自分が質問するに当たって竹喬館へお邪魔して館長からお話もお聞きしました。昔,竹喬館という名前で館をつくるときに,非常に執行部も議員も苦労され,また市民も苦労されてつくったという経緯をお聞きしました。そういう経緯とともに,いわゆる小野家がたくさんの絵を寄贈していただいて,いわゆる歴史,そういうのがあります。そういうことを十分認識していただかなければいけないと竹喬館に関しては思うんですけども,小野竹喬という絵のすばらしさをもう少し本当に理解すべきという,それは個人的ないろんな意見がありますのでこれ以上は言いませんけども,思うんですけども,そこら辺,再度お尋ねしてこの竹喬に関する質問を終わりたいと思いますがいかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) 竹喬美術館の設立に当たりまして,非常に多くの携われた方々の御苦労や思いがございます。今後,尊重しながら運営を図ってまいりたいと思っております。また,小野家には多くの貴重な作品を御寄贈いただいておりますし,たびたび竹喬美術館にも足を運んでいただいております。今後とも美術館の運営に御理解と御協力を賜りたいと考えております。また,今後,先ほど来申し上げておりますようなさまざまな展覧会等に取り組むことによりまして,美術館に多くの方々に来ていただきまして,小野竹喬さんを知ってもらって竹喬さんのファンを増やしていく,それが小野家に報いることと考えておりますので,今後も十分取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) それなりに時間がたっていますので,1項目めの質問の終わりにできればしたいと思います。 今年の日本ラグビーは非常に活躍されました。「ONE TEAM」という言葉が流行語大賞にもなりました。質問の中で言いましたように,情報発信が非常に大事だと思う今の時代に,ばらばらなような感じがしてしょうがありません。調整会議をやっているんだと思うんですけども,何か自分のところだけで一生懸命だという表現に感じますし,もっと大胆な言い方をすると,情報収集,情報発信をもう今後は機構改革をするしないは別にして,副市長直轄とかでもう少し整理するように部署を設けてもいいぐらいじゃないかという今の時代じゃないかと思いますが,そこら辺はいかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) ただいまの御質問にお答えします。 笠岡市政に関する,あるいは情報に関する総合的な情報発信ということだと思いますけれども,今の笠岡市政のやり方は御存じのようにそれぞれの部署がそれぞれの情報を発信するというやり方をとっておりまして,例えばホームページにつきましても,CMS,コンテンツマネジメントシステムという制度で,どの職員もアクセスをして情報をアップすることができるという体制を整えております。また,日本遺産の関係につきましては,人事異動があって,室ができたときに兼務で情報担当の職員として企画政策課の職員が兼務をつけている状況です。そうしたやり方で,全員が情報発信をするのだというスタンスをとっておりますけれども,それがまだ有効に機能していないところでございます。それを解決するために,一つの部署をつくるというのも選択肢の一つとしてはあると思うんですけれども,逆に今度はそこに任せ切りになってしまうという反面がございます。笠岡市の情報発信でよく取り組んでいるところは,例えば定住促進センターであったり,それから図書館,そういったところが小まめにいろんな情報を出して,非常に情報発信の数も質も上がってきていると思いますけれども,そうした意識を全体がまず共有して,横の連携もとりながらいろんな情報を発信していくということが目の前の課題ではないかと考えておりまして,たちまちのところ専門部署をつくるということは考えておりません。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 続きまして,2項目めの質問に入ります。 笠岡市における目の健康対策,とりわけ近視対策についてお尋ねします。 目のいわゆる病気については,子供からお年寄りまで,日常生活を送る上でも大変重要な要素であることは今さら言うまでもありません。最新の医療の進歩によりいろんなことが分かってきていて,治療方法とか予防方法とかも大きく変わってきているそうです。多分ごらんになられた方もいらっしゃると思いますが,先日,11月7日のNHKの「クローズアップ現代」で,近視対策に関する最新情報を放映されていました。結論を先に言いますと,子供たちが毎日2時間明るい屋外で過ごすことが近視対策になるということでした。 そこで,何点か質問します。 1,笠岡市における市民の目の状況は把握しているのか。 2,歯に関してはいろいろとされているが,目に関しての対策は広報しているのか。 3,子供たちの目の状況は把握しているのか。 以上です。お願いします。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 長野健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(長野浩一君) 失礼いたします。 2項目めの1点目につきましてお答えいたします。 市民の目の状況についてでございますが,幼児期では母子保健法に基づき3歳児健康診査で視力検査を行い,また保育所や幼稚園,小学校,中学校及び高等学校では学校保健安全法に基づいて眼科検診や視力検査を実施し,把握に努めているところでございます。成人期においては労働安全衛生法に基づき,職場検診として実施されている場合が多いですが,把握が難しいのが現状です。高齢期においても把握が難しい状況ですが,高齢者には白内障など目の疾患に関する情報を健康まつりなどの機会を通じて啓発に努めてまいります。人の視力は生後ゼロ歳から7歳くらいまでの間に発達しながら完成し,小学校低学年を過ぎると治療の効果があらわれにくくなってしまいます。そのため,早い時期に見えにくさを発見して治療することは,視力の発達を促す上で非常に重要となります。このような点から,特に3歳児健康診査において,視力検査のみでなく専用の機器を使用して見えにくさの原因の早期発見にも努めております。 次に,2点目につきましてお答えいたします。 目に関する対策の広報についてでございますが,幼児期につきましては相談を受けた際に必要な情報提供を行い,また学校においては毎年10月10日の目の愛護デーに合わせてそれぞれの学校で発行する保健だよりにおきまして目について特集し,勉強する姿勢,テレビを見る時間,スマホにおけるブルーライトの影響などの目の健康についての啓発や指導を行っております。今後も目の健康対策につきまして,適した時期に情報提供を行うなどの広報に引き続き努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 赤田こども部長。 ◎こども部長(赤田洋二君) 次に,3点目につきましてお答えいたします。 子供の目の状況につきましては,3歳児健康診査,保育所,幼稚園,小学校,中学校,高等学校においてそれぞれ検査を行い,状況の把握に努めております。子供の視力は生後ゼロ歳から7歳くらいまでの間に発達し,完成します。そのため,幼児期には視力の発達が阻害されていないか,異常の早期発見が重要となります。そこで,幼児期の視力検査として,まず母子保健法に基づき,3歳児健康診査において,全ての3歳児を対象に保健センターで検査を行っております。検査内容といたしましては,ランドルト環と呼ばれるアルファベットのCの形を見る視力検査に加え,今年度10月からは視力の成長を阻害する斜視,遠視及び乱視等の屈折異常の分かるスポットビジョンスクリーナーという専門的な機器を導入し,治療の必要な状況の早期発見に努めております。視力検査やスポットビジョンスクリーナーによる検査の結果,精密検査が必要と判定された場合には,医療機関への受診勧奨を行っております。 次に,乳幼児期の集団所属先である保育所では,学校保健安全法等の定めに準じて,毎年年度当初に各保育所において嘱託医による眼科検診を行い,目の疾患や異常の有無を確認しております。4歳児以上は検診前にランドルト環による視力検査を行い,検査結果を嘱託医に報告し,指示を仰いでおります。嘱託医より指示書が出された場合には,保護者に対して医療機関への受診勧奨を行っております。また,幼稚園,小学校,中学校,高等学校におきましても,学校保健安全法等の定めにより,毎年年度当初に各学校園において眼科検診を全児童・生徒に実施しております。視力検査と眼科検診の結果,眼科受診が必要と判断された場合に保護者に対して治療指示の通知を行っており,受診後は学校に報告していただくようになっています。これらの検診を通して,子供たちの目の状況の適切な把握を行い,本市の子供の健やかな育ちに資するよう,今後とも安心して子供を産み育てられる環境の整備に努めてまいります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) ありがとうございます。 先ほど,テレビの番組の話を若干しましたが,もう少しだけ説明しますと,世界各地では,特にオーストラリア等では近視対策として外でというのがもう常識になっております。残念ながら,韓国とか日本だけが今そういう情報に疎いというような状況らしいです。国レベルで近視対策をすべきだということになると,恐らく3年,5年先になるんじゃないかと思います。 そこで,あえて質問するんですけども,教育長か教育部長か分かりませんけども,ありがたいことに笠岡の場合は,小学校が小規模校,中規模校,大規模校,いろいろあります。その中のどこかででも,例えば弁当,給食を昼,外で食べるとかということも含めて2時間ぐらい外で日を浴びるべきじゃないかということを実践してもいかがかと思うんですけども,いかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ありがとうございます。 パソコンとかゲームが普及した現代では,この近視の低年齢化というものが言われております。この点については,学校においても養護教諭を中心に課題意識を持っておりまして,保健だより等で周知をしている学校も増えてきております。その中で,先ほど,お弁当,給食とかを外で食べるということを季節の一つの学校の中の行事的なことで取り組んでおる学校もあります。まず,養護部会等がございますので,そういうふうな部会の先生方と連携しながら,今の近視の状況についてのこういう対策が有効であるというふうな情報提供を進めてまいりたいというふうに思います。また,外遊びが有効だというふうにおっしゃっていただきましたように,特に小学校では遊び時間をしっかりととるということも各学校においてもされておりますので,まず子供たちに自分の生活をきちっと自分で管理,見直していくというふうな生活習慣を見直すという視点を含めて各学校に周知して,学校と協力して取り組んでまいりたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 最後の質問をできれば市長に御答弁いただきたいと思いますけども,市長は最近非常に積極的にいろいろなことをされております。一番分かりやすくいうと,社長メシならぬ市長メシをされたり,あるいは大阪に続いて2番目ということで弁護士グループさんとの連携をされたり,非常にアピール度があることをされております。そういう意味では,今回,全国に先駆けて近視対策ということで,子供たちに外で2時間ほど浴びる方向のことをしてもいいんじゃないかと思いますけど,市長のお考えを聞いて最後に終わりたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 私も基本的に賛成ですね。というのも,私商社にいたんで海外に行くことが多かったんですけども,海外に行くと御存じのとおりヨーロッパは日照時間に夏と冬で非常にムラがありまして,日光浴が大好きです。やたらと外に出たがります。昼食なんかも本当に外で食べるケースが非常に多いですし,東京なんかも最近,日比谷公園で昼休みになると大勢の人が外に出て食事を食べている,お弁当を開いて食べているケースもあります。笠岡は余り見かけませんけれども,小学校なんかで積極的に外で,サンドイッチなんかが給食で出せれるかどうか分かりませんけども,そういったことをしながら一緒に昼休みとあわせて外でサンドイッチなんかを開いてみんなで食べたりするのはとても私はいいことだと思うんで,そういう環境整備,もしそういう衛生上の問題とか何か言われるとちょっと私も分かりませんけれども,そういう環境が整えば,ぜひとも子供たちには,各学校一斉にということではなくて学校ばらばらでいいと思うんですけども,天気のいい日には外で遊びながら食事をするというのはいいことだというふうに思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 以上で12番馬越裕正議員の質問を終結します。 約10分間休憩します。            午前10時41分 休憩            午前10時51分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開いたします。 続きまして,11番藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 2人目の質問となります。 12月4日,アフガニスタンで人道支援に取り組まれていた中村医師が殺害されました。治療だけでは人は救えない。ここに農業が必要ということで,医師でありながら,重機も使い,用水路をつくっておられました。人が人を救うのに何が必要かと強く思いました。市長は市民をどう救うのか。それを思いながら,質問に移らせていただきます。 本日は1項目だけの質問であります。平成30年豪雨災害の検証についてであります。 昨年7月の豪雨で笠岡市,特に北川地区では床上浸水が145件,床下浸水が45件という,今まで経験したことのないほど広範囲にわたり災害が発生いたしました。また,それの対応については,多くの場面において組織が十分機能できなかったというのが事実でした。これは市役所,地区ともに言えることであります。このことについて,北川地区では,笠岡市は災害が少ないため,市も地区も対策をとっていなかった。地区の人でさえここまでの想定ができなかったのだから,市役所に文句を言うつもりはない。むしろ,今回の災害を教訓に,いろいろな場面での対策をお互い知恵を出してつくらなければならないという意見が多く占めております。そのために必要なのが検証作業でありますが,9月の個人質問において笠岡市の検証について尋ねましたが,検証は行ったが公表はしないという考えられない答弁でありました。その後,予算決算委員会の総務文教の分科会において,もう一度提出を求めましたが,出さないという中,総務文教分科会委員長より提出を促され,提出の運びとなりました。しかし,この質問までには検証結果が出るとされておりましたが,結局出ずじまいになりました。行われたはずの検証がなぜ出せないのか。専門用語が多いため,市民向けに文言を分かりやすくするということでありましたが,議会への提出においては専門用語で書かれていても何ら支障はないので,そのまま出していただいても構わないのでありますが,議員には専門用語が分からないと考えられておられるのでしょうか。危機管理部からは11月28日までの原稿はいただきましたので,それも参考に質問させていただきます。 まず1点目,検証結果の公表ということについて,公表の必要性を市長はどう考えているのかを尋ねます。 2点目,検証結果は11月の総務文教委員会には出る予定になっていたが,期間が2カ月もあったのになぜ出せなかったのかを尋ねます。 3点目,以下において,どのようなことが起き,検証による改良点が考えられたのかを具体的に答えていただきたい。 一つは,情報収集,情報発信,次に避難経路,誘導,次に避難所,そして災害処理,支援物資,災害支援,これは炊き出しも含みます,そして被災状況の把握,次に本部機能及び被災地での市の機能,最後に被災地の地区機能についてお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの藏本隆文議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 藏本議員の御質問にお答えします。 平成30年7月豪雨災害対応検証報告書ですが,完成はしておりませんが,市議会から提出要請がありましたので,作成途中のものを未定稿として提出いたしました。 まず,1項目めの1点目につきまして,検証結果の公表についてでございますが,9月の個人質問でお答えしたとおり,内容が市役所内部の災害対応業務に関するものでしたので,公表する予定はありませんでした。市民の皆様から個別,または事業別にお問い合わせがあった場合にはその都度対応させていただいており,全体での検証結果の公表は必要ないと考えておりました。しかし,市議会からの要請を受けて,現在公表に向けて準備をいたしております。 次に,2点目につきましてお答えします。 先ほどお答えしたとおり公表に向けて準備をいたしておりますが,公表するに当たり災害対応の記録として後世に残すため,内容の再確認及び修正,さらに支援の状況などを今年10月末までの情報に更新する作業を現在行っております。公表した後には,市及び関係各機関がこの検証結果を今後の災害に生かすことができるよう,細かい部分にまで検証する必要があるため完成に時間を要しております。 次に,3点目,情報収集についてでございますが,気象台及び県からの情報と職員の現地パトロールに加えて,地域の消防団や防災組織等からも情報を収集いたしました。発信については,防災デジタル無線,緊急速報メール,市ホームページ,SNS,笠岡放送のテロップ放送及び消防団による広報で行いました。課題として,水位に関する情報の収集は小田川の井原観測所の水位データ等から予測しなければならないこと,発信についてはさまざまな手段で発信をしているにもかかわらず全ての市民の皆様には行き届いていないことが分かりました。改善策といたしましては,岡山県が危機管理型水位計を尾坂川,用之江川,吉田川,今立川,大島川の5カ所に設置し,インターネットで確認できるようになりました。それに加えて,笠岡放送がIPカメラを市内数カ所に設置する予定であり,これにより映像で各地の状況が把握できるようになります。この画像は,災害のおそれのあるときは市民の皆様にも笠岡放送の画面で見ることができますので,避難行動につながるよう周知並びに啓発をしてまいります。 次に,避難経路,誘導についてでございますが,北川地区におきましては浸水により直近の避難所が開設不能だったため,ほかの地区の避難所を開設しました。そこまでの経路が分からなかったとの御意見がありましたので,平時からほかの避難所の場所を知っておいていただくよう周知することと,状況によっては避難誘導の配置を検討いたします。 次に,避難所についてでございますが,合計7カ所を開設いたしましたが,強い雨が降り続ける中,夜遅くに特別警報が発表されたことを受け避難指示を発令したため,未明に緊急開設した避難所もありました。結果として,夜遅くの避難指示の発令による避難行動は危険でありました。また,短時間に大勢が避難した避難所では担当職員だけでは対応困難で,子供,高齢者,障害者などの要配慮者や地区を考慮しての区分けができませんでした。改善策として,早い時間に避難勧告等を発令するために情報分析と判断をより迅速に行うこと,また多くの避難者が想定される避難所では状況が落ちつくまで職員の増員を検討することといたしました。 次に,災害処理についてでございますが,し尿収集を早期に完了することができました。これは浸水エリア想定マップを早期に作成したことと,許可業者の協力によりプッシュ型の作業派遣ができたことによるものです。このことから,被災地でのトイレの使用や家屋の清掃が可能となり,災害廃棄物の撤去,泥出し及び貴重品等の洗浄などのボランティア作業や救援活動につながりました。一方,災害廃棄物の処理につきましては,排出方法や仮置き場に関する情報の周知が難しく,被災地周辺の衛生状態の悪化を招いたり,搬出に時間を要することがありました。また,収集運搬に関しては,市だけでなく民間事業者による収集運搬,地元住民,民間ボランティアなど,多くの団体との連携協力により作業を実施いたしました。今回の災害を受け,平成31年3月に笠岡市災害廃棄物処理計画を策定いたしました。平時から災害廃棄物処理に関する情報や知識を周知する必要があり,職員自身が笠岡市災害廃棄物処理計画を生かし適切な対応ができるよう,資質の向上を図ってまいります。 次に,支援物資についてでございますが,市内,県内を初めとして全国から支援物資が届けられました。改めまして感謝を申し上げます。多くの物資が届けられる中,集積場所が不足し,品目や数量の把握ができず,一時,物資の受け入れを中止する事態もありました。また,集積した物資の被災地への運搬や被災者のニーズの把握にも時間を要しました。これらの支援物資は,地域住民や民間ボランティアなどの支援を受けて分配することができました。今後は災害対策本部と社会福祉協議会との連携を強化し,被災者からの要望を早期に把握し,的確な物資の配分ができる体制の構築を検討いたします。 次に,災害支援についてでございますが,当初,社会福祉協議会がボランティアセンターを開設しましたが,7月16日の閉鎖後も地域のニーズは残っていました。その後,民間ボランティア組織が立ち上がり,支援活動を行いました。ほかにも,高校生によります写真洗浄や白石島の墓地崩落場所での活動など,多岐にわたる支援をいただきました。厚くお礼申し上げます。被災者のニーズの把握などを反省点とし,今後はより迅速で効率的なボランティア活動のため,社会福祉協議会,民間ボランティア及び行政との情報の共有方法など,連携のあり方を改善いたします。ほかの支援といたしましては,義援金は市民の皆様,法人及び各種団体から本市に寄せられたもの全てを被災された皆様に配布いたしました。今後も,寄せられた義援金は全て被災された皆様へお届けします。また,住宅が半壊した世帯には,応急修理を市が業者に委託して実施いたしました。さらに,被災農業者支援につきましては,農業用機械や農作物の加工用機械の取得,修繕等の費用に対する助成を行いました。 次に,炊き出しについては,現学校給食センターとして初の炊き出しを行い,計5回,1,680食を提供いたしました。今回は食材の調達や調理員の手配ができましたが,これらに支障が生じる場合には炊き出しも困難となることも今後の課題として確認いたしました。また,市職員を災害支援として派遣していた福島県浪江町からも炊き出しの支援をいただきました。 次に,被災状況の把握についてでございますが,災害対策本部に市民より電話にて災害情報が寄せられ,職員が現地を確認することにより集積いたしました。非常に多数の情報が寄せられたため,全貌の把握に時間を要しました。また,通行どめの実施及び解除の情報は,岡山県や笠岡警察署と連携し,市ホームページに随時掲載し,公表を行いました。しかし,一部路線について関係機関からの情報伝達に不備があり,把握が遅れました。今後,連絡体制の強化を図ってまいります。 次に,本部機能についてでございますが,当初私が不在のため,副市長を本部長として注意体制から警戒態勢へ移行し,災害対策本部を設置いたしました。私は帰庁した7月8日から本部長の任につき,8月27日の廃止まで指揮をとりました。災害対策本部には,消防組合と笠岡警察署から災害対策現地情報連絡員,いわゆるリエゾンを派遣していただき,情報の収集と共有を行うことができました。今後は国や県などとも連携を密にするため,必要に応じて国土交通省や岡山県の職員にも派遣を要望するようにいたします。被災地での市の機能につきましては,臨時窓口を7月11日から北川地区と金浦地区の公民館に開設いたしましたが,さらに早く発生直後からの開設を要望する声もありました。今後は開設時期や体制など,基準を定めるよう検討いたします。 次に,被災地の地区機能についてでございますが,自主防災組織や消防団など地区の組織や役員が個別に避難を促し,移動手段を持たない人と同行避難するなど,共助が機能いたしました。しかし,消防団や消防組合のボートにより救出された方もいることから,避難行動要支援者の個別支援計画の作成や,みずからの命はみずからが守るという意識の高揚とマイ・タイムラインの重要性の周知を図る必要があります。市といたしましては,10月に実施いたしました笠岡市防災訓練のように市民参加型・体験型の訓練を行うなど自助の認識を広めるとともに,被災地区で機能した共助の取り組みを市域全体へ広げるよう努めてまいります。今後,新たな防災ガイドブックや改訂版のハザードマップも作成する予定としており,地域の皆さんや御家族で防災についての意識を高めていただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対し,再質問がありますか。 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) まず,1点目の再質問から行きますけど,検証メンバーというのはどのようなメンバーで行われたんですか。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) お答えいたします。 昨年の災害後から行いました検証会議につきましては,当時の災害対策本部員全員で組織していたしました。当然,トップは市長であります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 本部員はどういわれる方ですか。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 本部員の組織でございます。 本部長が市長,副本部長が副市長,あと本部員は執行部各部長全員でございます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 市長,副市長,各部長,その方々は現場の状況をどこまで知っていたのかどうか。言ってみれば,そこの災害の起きた現場にもちろん職員さん,ほとんど見てない。見てない中でどう起こったのか。それから,避難所に関してもどれだけ把握できているのかというのは全然分かりません。聞き取りと調査なんかは行ったんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) まず,昨年7月の災害がまさに発生している時点で申しますと,実際にパトロールに出ております建設部の職員,それから消防職員等からの情報が災害対策本部に入ってきて,それをみんなで共有するというそういう状況でございます。雨が上がりましての後の状況につきましては,それぞれ担当部署,担当職員が現地へ入ってきます。その状況が課長なり部長なりに届く。場合によっては,課長なり部長なりが現場に行って確認するという,そういう状況で各部署が把握した情報を災害対策本部で共有するという方法をとっておりました。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 今の答弁を聞いて,大体分かりました。今のそこに出ている途中経過の検証報告書,これがそんなに今後変わるものではないのかなとは思いますけど,これに関して市長,公表が必要ないというふうな初め見解を出されたんですけど,今回の災害については多くの支障を来したことがあった,できなかったことがあった。そういう中で,行政の仕組みとしてはPDCAサイクル,その中でチェックの部分を次のアクションに生かしていくというのはもう当たり前の考え方の中で,なぜこれが早く公表されないのか。公表されることによって,多くの人の意見をもらっていいものを次につくっていくことができるというふうに私は思う訳なんです。内部の話だから公表しない。内部はどう考えているのかというのを私らは知りたかった訳なんですよ。公表の大事さというのはどれぐらい大事か。執行部だけで限られた情報の中だけでまとめ上げたものが,今回の途中経過を見ても,まだ未熟な部分がいっぱいある。間違ったところもある。それを公表することによって修正できて,今後の対策に充てられる訳でしょう。パブリックコメントも早くいただかないと,災害はいつ起こるか分からない訳でしょう。公表をスムーズにするというのがどれぐらい大事なことか。市長,市は何のためにあるのか。一番は市民の生命,財産を守ると,それが頂点でしょう。そういう中,生命を守るための,それがあれだけの災害,もっと大きな災害が起こる可能性がいっぱい出ている中で,今回のことを教訓に早くつくり上げていかなくちゃいけない。だから,検証の結果を早く出してくださいねと。去年の9月の質問でも,検証についてこういうふうな点がありましたよ,検証に役立ててくださいっつって1年前にもやってるでしょう。だから,早く公表するというふうな気持ちというのは,皆さんに早く知らせ,足りない点があったら補ってくださいよという謙虚な気持ちとかそういうふうなことはなかったんですか,市長。市長にお伺いしますよ。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2つポイントがありまして,1つはまだ復旧復興のただ中にあるということで,まだ検証をする段階にないというのがあります。もちろん,最終的には個別に,もともと各部署でしっかりと検証をするように指示をしていましたし,そういう会議も何度か開いております。ただ,いまだにまだ支援物資を届けさせていただいておりますし,義援金もいただいております。義援金も,本当に今回被災された方々にまだ届けている最中,道路の補修も全てまだ終わっている訳ではありません。そういった意味で,まだ各地に苦労されている方がおられる中でまとめをするというのはいかがなものかという私の思いもありまして,しっかりと今後,そのめどがついた時点で検証をしていきたいなというふうに思っておりますし,今実際のところ,例えば私の先ほどの答弁でもありましたけれども,農業機械であればしっかりと今農業支援をしてきまして,4億円から5億円の支援をさせていただきました。今年も無事,ほとんどの田んぼで収穫が行われたことは,本当に私自身もほっとしている状況であります。住宅の応急復旧も,80件以上の家で応急復旧をさせていただきました。それでも,お金は資金的にはまだまだ不足している面もあります。そういった意味で,まだ足りない面,この冬が本当に過ごせるのかなという思いでストーブも届けなきゃいけないという思いで,今も民間の支援団体からの協力もいただきながら,ちょうど今,注文をとりながら支援物資を届けようとしている最中でございます。しっかりと各部署が,まだ復興は終わっていないという意識でみんなまとまって今やっているところでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 市長,私は質問の冒頭でも言いましたとおり,私にしても私の地区の人にしてもこのような災害が今まで経験したことがないような災害,予測もつかなかった災害だから,市を責める気はないと初めからそう言ってますでしょう。市長を責める気もない。しかし,その災害の起こったとき,そして命,危険にさらされたとき,そしてその後の避難所での対応の仕方で,これはやばいというふうなことがいっぱいあった。最後の最後までのフォローまでを全部含めて検証結果にすることを災害を受けた人は求めてない。それは勝手にやればいい。第1回目の検証はこうですよというのを,この前,千葉のほうでも,それから福島のほうでも,あっという間にあれだけの予見してないような災害が起きた訳でしょう。そのときに,去年の7月豪雨でいろいろ対応できてなかったものを早く整えてほしいと,そういう意味で質問してた訳ですよ。ずっとそうしている。しかし,それを出さないと,全部終わるまで。全部終わるというのはいつ終わる。何を終わりとするの。途中の検証結果というのは出すべきじゃないのか。それをあえて出さないという。それは市長を責めたい。笠岡市を責める気もなかった。でも,市長,その件に関しては市長を責めたいんですよ。次に起こらないための,万が一起こったときにそのようにやってほしい。みんな命からがらだったんですよ。市長は飛行機に乗ってて分からなかったかもしれない。あのときに,災害を受けた人が腰まで水につかりながら命からがらで避難所に行った。その中で,消防団もそれから自主防も,それに関連する人たち,自分たちが逃げなくちゃいけないのをその人らの救出に当たっていった,命からがらだったんですよ。そのときの対応を今後どうやって危険を回避していくか。システムとしてやっていくか。そして,避難所においては大変に,後で質問をしますが,ふぐあいがいっぱい起きている。だから,ここまでのその発災直後からせめて1カ月後ぐらいまでの検証を早く出したらどうですかと,それに対して皆さんで知恵を出し合いましょうという話をしてるんで,それでもそこまでの分で区切って出そうという気があるんかないのかということをまずお伺いします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 昨年の7月の豪雨災害の総合的な総まとめ的な検証報告と,今回,今年の災害対応,各部署,どう対応しているか。彼ら,皆さんの反省点もあるでしょうし,そういった対策を自分で十分考えている。もちろん,個別の会議でも全てやり尽くしておりますけども,そういった対応とどう対応するかというのはまた別の問題,別の次元の話だというふうに思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) どう対応していくのかが別の次元というふうに答えられますが,どう対応していくかというのは同じ次元でしょう。例えば,今回の途中経過ではありますが,検証の報告書,見させていただきました。この検証というのは,何を基準にして検証したのか,その検証のもとになる基準というのは何をもとに検証を進めていかれているのか,その点をお伺いします。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) もちろん,この検証につきましては災害が起こる原因となった事象,それから起きてしまった災害の被害の状況,これが大もとであります。そのときに我々がどういう対応をとれたか,また地域の皆さんにどういう対応を求めたか,どういう対応をしていただいたか,そういったことを含めてがもとになっての検証になっていると思います。また,この検証結果の報告につきましては,公表をすることを決めてから災対本部メンバー,四,五回は市長室へ集まりまして内容の確認等を行いましたが,いまだにでき上がってないことにつきましては全て私の力不足でございますので,今後早急に作業を進めてまいります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 物事を検証するという場合に,まず基準がある。こうあるべきであるというもともとの基準があって,その中でどうできたかどうかという部分,それからそれについてできなかったことによってどのように住民を困惑させたかということを出して,これに関しては個別に今後どう対応していこうかということをするんじゃないんです。その基準というものを,何を基準にもとにしたのかということを聞いている訳なんですよ。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 申し訳ございません。質問の内容が私の中で全く今理解できていない状況にありながらお答えするんですけれども,我々の考えますところの災害対応といいますのは,まずは死傷者を出さないこと,それが一番の原点であります。そういった意味からしても,実際に不幸にもお亡くなりになられた方等いらっしゃったことから,我々の仕事としては決して満足のいく仕事ができていたとは思っておりません。そういった被害の状況等をもとに,被害ゼロというのがあくまでも基準であります。マイナス点をつけながら検証していくのが検証だと思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 私が言っている基準というのは,内閣府が出している訳なんです,防災については。つまり,避難所対応はどうあるべきかと。もう綿密に避難所運営ガイドラインとかというので,こういう災害が起こる前に日ごろから準備しておくこと。災害が想定されるその直前にはここまで準備しておく。そして,発災直後はこう対応する。発災から3日目まではこう対応する。3日目以降はどうする。細かく載ってる訳なんです。つまり,こういうガイドラインというものを示してあるのを,こういうのをもとにこれはできてた,できてなかったと。できてなかったことによって何の支障が起きたと。だから,じゃあ笠岡市としては今後個別にどういう対応をしていくかと,そういうふうなものを出していかないと。何も基準がない中でやったって意味ないんじゃないですか。どう考えますか。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 内閣府のマニュアルについては当然承知いたしております。そういった各種マニュアル等を考慮しながら,毎年地域防災計画の修正を行っておりますけれども,この災害を顧みまして地域防災計画に書いてあるとおりのことができていたとは言える状況ではございません。そういったことも踏まえながらの今回の検証といたしております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 笠岡市はそういう災害が今までなかったんで,大して。そういう検証になれてないということで大目に見ますけど,検証というのはそうあるべきではないかと。事実を当てはめて冷静にもうそのまんまをやっていくと。今後,みんなで考えようという話をしている訳なんですよ。そういう基準というものを明確にした上で,できなかったことは恥じゃない。だって,笠岡市で今まで災害なかったんだから。それは私ら,災害を受けた地域の人も思ってる。そんなことは何も思ってない。次に,よその地域でもこういうことが起こったら,もっと大規模に起こったら,こういうことがあったら住民困るがなというのでそれを心配してる訳なんですよ。責める気は何もない。しかし,やろうとしない態度は責めなくちゃいけない。 例えば,まず情報収集,情報発信の部分についてですが,情報の収集方法と避難準備,避難勧告,避難指示の決定方法というのはどういうふうにして出されました。
    ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) ただいまの御質問につきましてお答えいたします。 まず,情報収集につきましては市長答弁のとおりでございまして,市の職員のパトロール,それから地域の皆さんからの情報,こういったもの,それからあと気象庁,県等からの情報,そういったものの集約によるものです。避難に関することにつきましては,例えば土砂災害警戒情報,こういったものが出されますと,市は警戒態勢に移行したり災害対策本部を設置いたしましたりするけれども,気象庁の情報とそれから今後の雨量等を考慮しての避難準備情報であったり,避難勧告であったりというものの発令になります。こういった情報が出ますと,災害対策本部をすぐに招集いたしまして,こういった情報が出ましたよと,避難準備情報を出しますか,まだいいですかというようなことは全て災害対策本部で決定をしてまいりました。一連の情報が出てから避難等のお知らせをするのには,時間のタイムラグというのは大してかけてなかったとは思っております。ただ,市長答弁にもありましたように,この避難の情報が市民皆さん,地域の皆さんのところまで届いたかというと,そういうところまでは行ってないというところが今回の反省点として上がっております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 昨年の9月議会の質問において,情報はどうやって入れたかといったら,情報は地域の人と連絡をとりながら行ったという答弁があった。こういう場合,市としてはどういう人と連絡をとりながら行う仕組みになっているんです。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) まず,情報の第1段階としては,市の職員,消防職員等のパトロールによる情報が第一番になります。それと,雨量等,河川の水量等で心配な地域が出ましたら,その地域の自主防災組織のほうに我々からはお問い合わせをさせていただいております。それより先に,地域の自主防災組織等からの情報をいただく場合もあります。それが情報の収集の第1段階に入っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 今年の3月に北川地区の被災者の懇談会の中で出た意見の中で,前は地区情勢に詳しい人を市が任命し,それと消防の分団長,公民館,それから地域の職員で本部を開設しながら進めていってたんだけど,今はそういうふうなのがないという,今後そういうふうなのがあったらいいんじゃないかという提案が出たんですが,そういうことに関して,市のほうは地元でずうっとそれに携わっている人以上の情報やそういう見ていく力というものを持っているんです。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 職員の見る力という御質問でございます。当然,市の職員,業務で市内,いろいろと出向いて行きますけれども,一軒一軒集落の裏のほうまで,当然知識としてある訳ではございません。そういったことから,地域における例えば詳しい消防団の皆さんでありますとか,各地区の皆さんにお願いしております自主防災組織,それから行政との連絡調整役をしていただいております行政協力員,こういった方々を中心に地域の情報というのは依頼しているところが大いにあると思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) やっぱりずっと地域を見てきた,災害対策で当たってきた,そういう人というのをある程度位置づけるというのは大事じゃないのかなというふうなことでその人は質問をしてた訳なんです。今は何となく私がそんな感じで当たっているんですが,私も1人ではもたないということで,この災害が起こってから,消防団1人,それから自主防から1人,一緒にちょっと勉強してくれと,いなくてもできるようにしてくれというので今調整しながら,今後,台風のたんびなんかにそういう見きわめというのを一緒に勉強していただこうとは思っております。でも,そこに市の職員というものが1人加わることで市との連携がもっととりやすくなるというので,そういうふうな場合に地域の市の職員というもの,前はよく来ていたんですが,そういうのを張りつけるというふうな考えはないんですかね。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) ただいまいただきました確認ですけれども,現在,市の職員はそれぞれの地域のまちづくり協議会に担当の職員を任命しております。それ以外の部門に,また地域での職員の張りつけというのは現段階では考えてはおりません。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 現段階で考えられないなら,次の段階で考えていただければと思います。 あと,防災無線については,昨年の9月にサイレンの採用というので提案しております。何かほぼ決まったようですが,決まった内容をここで皆さんにお知らせいただければいいと思うんですが。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 昨年,この場におきまして御提案をいただきました防災行政無線の放送前のお知らせを,チャイムであったものをサイレンに変えるというものでございます。これにつきましては,その対応をとるべくシステムのほうは変更いたしました。通常の毎月のテスト放送でありますとかそういったものにつきましては,お知らせですので今までどおりチャイム音から始まってまいります。ただ,災害時の避難情報でありますとか皆さんに緊急にお知らせする内容につきましては,サイレン音から放送するようにいたします。なお,何度も申し上げるんですが,この場をおかりして一言申し上げたいんですけれども,天候の悪いときというのは防災無線というのは聞こえるものだとは私は思っておりません。屋外にいる方に危険を知らせるためのアイテムだと思っております。通常,緊急のお知らせといいますのは,防災無線以外にも携帯へ強制的にお届け,お知らせがまいります。携帯も持たない方につきましては,市から災害告知FMラジオというのをお配りする事業もいたしておりますので,そちらのほうにも御協力をいただきますようにお知らせをしたいと思います。よろしくお願いします。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 今,ラジオの件を言われたんですが,矢掛町では12月5日の新聞に載っておりましたが,ひとり暮らしの高齢者に全てその電話を配ったというふうなことで,高齢者に。それからあと,携帯を持たれている方にはその同じ内容を配信できるようなシステムをつくって4,000人分のアプリをやったということで新聞に載っておりましたが,笠岡市はそういうふうな対策というものを前向きに考えられておられます。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) ただいま矢掛町の事業の御紹介をいただきました。笠岡市につきましては戸別受信機という形でなしに,緊急告知FMラジオという形でお配りをしております。これにつきましては,現在まだ市内で900台少々しか出ておりません。予算の関係もありますので,一度にという訳ではございませんが,毎年各自主防災から御要望いただいた台数はお配りをさせていただいております。 それと,アプリの件なんですけれども,これにつきましては今,将来の展望として希望,計画は持ちたいんですけれど,今そこまでは行っておりませんで,緊急でのお知らせは携帯電話に送るプッシュ型のメール,エリアメールというのはもう電源さえ入っていれば強制的に届きますので,こちらのほうを引き続き使っていきたいと思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 避難所の認知ということで,避難所を前もってよく勉強されていればという話があったんですが,実は1カ月にはならないですけど,そのころに新山の消防団の分団長のほうとちょうど話をしていて,北川の人は新吉中の入り口も分からない人が多いと,そういうふうなことで今後は連携をお願いしますねってそういってお願いしたら,いや,言ったら断られたと,あそこにいる職員に,これから誘導しますと。おかしいな,消防長のほうは常に地域と連携をとってやるように指導している,それに従って消防団員が動いた。でも,市の職員はそこでもって,いや,それはいいですって断られたんで帰ったんですって言うんです。消防長のほうは,もちろん指導に全然間違いない。市のほうの職員の指導というのは,市長,これどうなってんです。 ○議長(栗尾順三君) 森山市民生活部長。 ◎市民生活部長(森山一成君) 避難所の開設,運営に関しましては,市民生活部を中心に全庁を挙げて取り組むというようなことでなっています,連携協力していくと。先ほど議員さんおっしゃられたような内容が,今回,新吉中学校においてあったとすれば,市長答弁,最初ありましたけど,新吉中学校へ避難するということがきちっと想定とか周知がされてない状況の中で,せっかく助けていただける,手をかしてくれるという申し出があったことに関しまして,もし市の職員が断っているのであれば,私のほうでちょっと把握ができてないんですけども,それは今回の研修の中できちっと反省すべきことは反省して,連携協力していきたいと思っております。ありがとうございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) つまり,検証を公表するということはそういうことにも見つけていくことができる,今後の対策も考えられるという。だから,検証をしましょうねって言ってる訳なんです。そうですよね,森山部長。 避難所においてなんですけど,避難所については特に避難所マニュアルが内閣府から示されている。そのような中で,受け付け,要配慮者,情報提供,食糧,寝具等の用意は事前にできるようにと示してあるんです。そのあたりは事前に準備はできていたんですか。日ごろから準備はするようにという指針があるんですけど,そのあたりはどうだったんでしょう。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) 災害時に必要な最低限の物資といたしまして,水,非常食,毛布,あと懐中電灯等の備蓄はしております。基本的には,この本庁舎周りにほとんどの備蓄をしておりまして,避難所をあけるときに職員が持っていきますのはせいぜい水を1ケース程度になっております。本来なら,避難所となるべきあろうところにはそれぞれの物資が備蓄できるのが理想でもありますし,そうしたいところはあるんですが,諸所の事情によりまして今現在できておりません。市内の小学校にはお願いして,スペースをお借りして幾らかの物資は置くことができておりますけれども,まだその他の施設についてできておりませんので,今後,年次的には計画していきたいと思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 飲み物よりももっと大事なのは,避難所に来た人の状況を把握することが一番大事だったんでしょう,避難所においては。受け付けが当日混み合ってできなかったから翌朝したと。そういう中で,手術したばかりのお年寄りが腰が痛くて寝れなくて困っている,車椅子の人が車椅子に座りっ放しになっていると。そういう要配慮者という者への気遣いというものが相当必要だとガイドラインに示してある。受け付けで受け付けできなかったら,なぜそういうことに配慮ができない。受け付けしなかって,そこで一々聞かないとできないでしょう。そういう一番もとになることをなぜできなかったのかということが課題になった訳でしょう。今後どうするのかということも課題な訳でしょう。そのあたりの重要性は,あそこに来た職員はどう考えていたのかということをお聞きします。 ○議長(栗尾順三君) 長野健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(長野浩一君) 失礼いたします。 ただいま要配慮者というふうな単語も出ましたので,私のほうから少しお話をさせていただきます。 避難所につきましては,各地域の避難所ももちろんでございますが,あと中央公民館の状況によりまして,福祉的避難所ということで設置をしております。中央公民館に関しましては,御存じのとおり場合によりましては和室もございます。それから,体を広く広げて横たわりたいというふうな状況の場合には,4階の集会室もございます。昨年の災害時にも,この4階,それから3階の各部屋等々につきましてフルに活用のほうをさせていただいております。当時も,例えば消防団の方々,あるいは救急の職員のほうの協力もいただきながら中央公民館のほうにも搬送をしていただき,収容のほうをさせていただいているというふうな状況もございました。ただ,それぞれが全て十分であったのかというと,もうこれは藏本議員御指摘のとおり,個々について検証,反省すべきは反省し,先ほどお話もございましたけれども,中央公民館以外の避難所につきましては受け付けとの連携,必要に応じて保健師等の巡回につきましては発災から数日後,極めて短期間の間に巡回をするというふうな状況は体制は組んでおりまして,それぞれに体調管理については,全て行き届いていたかどうかはあれですが,そのような形で専門職のほうも巡回,配置はしておりましたが,先ほども申しましたようにこれらにつきましても十分であったのかどうであったのかということにつきましては,また検証の上で改めるべきところは改めるというふうな考えで臨みたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 初動期では,備蓄毛布を提供,応急期,発災から3日まではエアマットや段ボールなどを床に敷くとなっておりますけど,エアマット,どうも笠岡市,持ってないみたいな感じなんですけど,これは例えば場所をとらないしコンパクトだし,今価格も安くなっている。例えば,段ボールベッドの半額で買える。水害時には簡易的なボートとしても,それをひもでくくって移動させられる,水がおさまったら,そういうことまであるんです。そういうことは考えていませんか。 ○議長(栗尾順三君) 藤井危機管理部長。 ◎危機管理部長(藤井敏生君) ただいまの御質問にお答えいたします。 エアマットの収納性,使用性につきましては当然承知をいたしておりますけれども,それよりもまず我々が今必要としているのは,その手前段階での毛布とタオルだと思っております。こちらのほうはまだまだ十分な数が取りそろえられておりませんので,もう少し先,その後の検討になろうかと思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 避難所に何が必要かというので,イタリアはこういうことをやってるんですよ。避難後,真っ先に届く3つのもの。1個はキッチンカーなんです。2つ目は車椅子も使えるトイレ,それから体育館なんかであろうが,テントでもってベッドが用意される。そういうことがあるんです。トイレとかベッドなんかはなかなかまだ難しいだろうけど,今後,例えば災害時に炊き出しなんて外でもって不衛生な中でやるよりも,そういうキッチンカーみたいなものをある程度自治体でもって共有していったらいいんじゃないかと。例えば,岡山市,倉敷市,井笠地区,それから新見,それから津山の地区とかというて5つぐらいあれば,いざ災害が起こっても,全体には起こらないんだから,そこに集結すればすぐ調理が始められるとかというのがあるんです。先進地ではそういうふうなことがあるんですよ。そういうふうなことというのは,市長,市長会なんかで提案できませんかね。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) キッチンカーの提案をいただきました。これがどれほどの人数を対象にどれほどの機能を果たすのか,私もちょっとキッチンカーそのものがよく分からないんですけども,今回の災害では新しい学校給食センターが給食の1,600食,配給をしてくれました。笠岡給食センターの中には移動式の鍋,釜もありまして,そういったものも今後は使えるという状態になっていると思いますので機能すると思いますし,岡山県の市長会,15市の中での市長会の中で,そのキッチンカーとか災害に対応用の食事の提供等に関する提案とか議論はなされた経緯は今のところありません。機会があれば,そういう話も皆さんで議論の中でしていきたいというふうに思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 日本の場合は,伊勢湾台風のころでも体育館,今でも体育館。もう世界的な災害の対応のレベルってすごい低いんですよ。だから,そういうものを世界的レベル,基準が最近出ている,人権の問題を中心に。そういうことをもっと深く考えて,一挙には進まないけどやっていただきたいと思うんです。 それから,例えば避難所での対応にしても,今回受け付け等ができなかった。それは一遍に大勢押し寄せてきたからできなかったと。そういうふうなことも踏まえて,参考になるかどうかちょっと分からないんですけど,いろいろなことを踏まえて,そこの避難所運営は市の職員だけでしなくていいんじゃないかと。つまり,もっと大きな災害が起きたら職員だって何人確保できるか分からない。それを市民も一緒にやっていきゃいいんじゃないかということを考慮して,実は11月17日に私の地区で,花屋と城という2つの地区一緒で58世帯153人がおるところで避難訓練を行ったんです。まず,自分らでやってみようと。今回,去年の災害でできなかったことを自分らでもできるように組んでみようということで,昔ここで総務部長をやられた森井さんが自主防の私のところ,会長なんでいろいろ試してみようと。現場で起こったことを解消するように取り入れようということでやってみました。 例えば,今回資料を示しますけど,一番初めの資料は示してないんですが,もちろんこういう地域の班分けをいたしました。班分けをした中に,そのときに救助が必ず必要な人を色分けしてる。それからあと,この前,家族の安否が全部確認できるかどうかって分からなかったから家族の人数も入れている。携帯も入れております。こういうふうなんでつくっております。これをもとにやりましたのが,まず資料を皆さんの手元にも皆タブレットに上がっていると思うんですが,資料として,一番初めに避難所でどういうふうにするかということをやりました。下の図に載っておりますように,入り口に入ってきたら,まず誘導員が1の受け付けに行く。そこで,受け付け票をつくったんです。一遍に受け付けはできないから記入してもらうほうがいいんじゃないかというんで,工夫して受け付け票をつくってみました。その受け付け票には,次の資料2にありますように代表者の名前,これは一般に使えるようにちょっと改良してみました,市でも使えるんじゃないかというふうに。代表者名,そこの家族数,安否確認数,それで安否がとれてない人の人数,安否とれてない人の名前は書いてくださいねと。そこに住所,電話番号,地区名,これは大字ですね,笠岡なら笠岡,北川なら北川,次に小字の名前,小さい,私らのほうでしたら薬師とかというふうに書きます。そういうふうに避難所に来られた方はここの下に書いてくださいと。そこで,いろいろ問題になったのが配慮が必要かどうかの確認。そして,薬については処方薬,持ってきてないんだって困られた方が多かった。そこに処方薬を持ってきているか,持ってきてないか。持ってきてるんだったら何日分持ってきているのか。そして,お薬手帳があればいざというときにまた取りに行けるので,お薬手帳を持っているか。食物アレルギーがあったらいけないので,アレルギーがあるかどうか。そして,体にそのほか不安があるかどうかということを書き込めるようなもので,これでやりました。その後,これを書き込んでもらったら,今度は2のほうへ提出してくださいと。2のほうに提出してもらって,2の受け付けの人は,この人は配慮が必要な人だからそっちへ誘導員さん連れていってくれと。アレルギーの方,あっちへ連れていってくれというんで,それで分けて行ってもらったりしました。こういうふうなことをいろいろ配慮しました。ただ,これを市役所全体がある程度の基盤としてやっていただけるんなら,今後使っていただきたい。ある程度決め事をしていかないと地区でも練習できないんですよ。そういうふうなことが大事なんです。市長,来期は出馬されるんです。それを聞いとかにゃあ,次が聞けないんで。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 昼も近くなっております。来期出馬するのかという質問に関してでございます。 私自身が今3年と9カ月経過した訳ですけども,11年半前に笠岡に帰ってきまして,30年ぶりに帰ってきた笠岡が,二,三日しか年には帰ってきませんでしたので,本当に商店街がシャッター通りになり,人口は30年間ずっと減りっ放し,非常に寂しい状況がありました。家業をやりながら笠岡を盛り上げる方法はないもんかということで,当時の高木市長に手紙を書いたり,その中でいろんな仕事を任せていただき,地道に今まで,その当時,いろんな活動をする中で,笠岡って本当に恵まれている,本当にいい環境になる場所だなという思いと同時に,何でこれがこうなったんだという思いがあります。私はよくいろんな答弁の中でも言わせていただいていますけども,この笠岡市役所を中心に半径30キロに100万人の都市を抱えています。こういった条件のある自治体というのは,そう多くありません。山陽本線の快速電車はとまるし,本当に高速道路の入り口もあるし,あるいは国が平成2年に300億円もかけてこの干拓をつくってくれました。バイパス道路も今整備中。これだけインフラ整備ができている中で,人口が岡山県下で15市の中で社会動態は一番減少率が高い。300人以上減少しているという中で,笠岡市はまだまだこのポテンシャリティにあふれた町だという思いで,この3年と9カ月やってきました。まずは一丁目一番地は企業誘致,働く場所をつくることなんだということでやってきました。この3年9カ月で14社の企業を誘致できました。雇用でいえば,400人以上の雇用が250億円の投資がここで生まれています。そういった流れをしっかりとつかんでいくということはとても大事なことだなと思います。まだ道半ばでございます。議会の皆さんと一緒になって,来期もぜひとも挑戦をさせていただき,元気な笠岡をさらに取り戻していきたい。笠岡市民のために,もう一汗流したいという思いでおります。どうか御理解のほど,また御協力のほうを何とぞよろしくお願い申し上げます。 ○議長(栗尾順三君) 藏本隆文議員。 ◆11番(藏本隆文君) 市長,来期も出られるんなら,やはり安心したシステムを今から構築していただきたいと。安心して暮らせる,命が危ないような状況のまんま市民をさせてちゃいけませんよ。もっと,1カ月までの検証を早くしてみんなで知恵を出し合い,次の災害に向けてどうするかということをやっていただきたい。 先ほどの資料なんですが,私の地区ではこういうふうに,もう先ほどすぐ避難所を開設して受け付けとか事務ができるように,こういうケースに入れて,今度災害が起こったらこれを持ち出せばすぐ稼働できるようになっております。つまり,そういうシステムを地域は地域で考えているんですよ。市長は市全体を考えてやっていただきたいと思います。終わります。 ○議長(栗尾順三君) 以上で11番藏本隆文議員の質問を終結します。 午後1時まで休憩します。            午後0時01分 休憩            午後1時00分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開します。 続きまして,21番奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 21番の奥野でございます。 本日は市長,先ほどは表明をいただきまして,ひとついい答弁をいただきますようにお願い申し上げます。 さて,1点目でございますが,笠岡市空き家等の適正管理に関する条例につきまして質問させていただきます。 まず1点目でございますが,この条例を受け,対象者に支援をしている訳でございますが,離島などの場合,その費用は陸地部に比べまして相当実は割高になっていると,こういう実情がございますので,費用に即した,費用に応じた支援にできないか,この点につきましてお尋ねをしたいと思います。 さらに,2点目といたしまして,このいわゆる危険空き家に対応する業務量も,実は非常に昨今増えておりまして,他の業務と兼ねてできるような代物でもございません。したがいまして,その業務量に応じまして,よって専門部門の設置が必要ではないかと考える訳でございまして,この2点につきまして御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの奥野泰久議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 奥野議員の御質問にお答えします。 まず,1項目めの1点目につきまして,空家等対策の推進に関する特別措置法では,空き家の管理責任は所有者または管理者にあるとし,周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう,空き家の適切な管理に努めることが明記されています。一方で,地域の安全管理や活性化の観点から,市町村にも空き家問題の解消に向けて主体的な役割を果たすことが求められています。 本市におきましては,平成27年7月1日施行の笠岡市空き家等の適正管理に関する条例により,適正な管理が行われていない空き家等に対して市が講ずる措置等を定めております。さらに,そのまま放置すれば倒壊等,著しく保安上危険となるおそれのある状態等にあると認められる特定空き家等の除却の推進を図るため,笠岡市空き家等除却事業補助金交付要綱を平成29年10月1日に施行し,現在までに延べ6件の建物が本補助金を利用して除却されています。この補助金は補助対象経費の100分の50に相当する額とされており,かつ上限が50万円でございまして,内訳として県補助が市支出分の2分の1,上限25万円が充当される仕組みとなっております。特定空き家につきましては,市民の方々からの情報により現地にて調査,確認を行い,所有者または相続人等を把握し,当該空き家の倒壊の危険性や周辺に及ぼす影響についての説明を行い,本制度を紹介するとともに,空き家の除却を提案しているところです。現状としましては,所有者が高齢であったり遠方にお住まいの方においては,差し迫った必要性を感じない方も多くおられ,除却が進まない状況がございます。このような問題もあることから,単に補助金による支援のみで除却が進むのではなく,粘り強く倒壊空き家の危険性や周辺住宅,施設への影響を説明し,管理責任を果たしていただけるように,所有者または相続人等の理解の醸成を図ってまいりたいと考えております。 奥野議員の御指摘のとおり,島しょ部では狭隘な道路が多いため,撤去作業が手作業となるケースも多く,加えて廃材を船舶で島外へ搬出する作業も必要となることなどから,その経費は陸地部と比べて割高となると考えられます。現行の補助制度は,陸地部も島しょ部も同じ補助額で運用しておりますが,本制度の運用に御協力いただいている岡山県とも協議を行いながら,地域の実情に合った制度の検討が必要と考えております。 次に,2点目につきましてお答えします。 危険空き家の対応については,都市計画課が対応しております。相談件数ですが,年間で約30件ぐらいありまして,今年度主に取り組む案件としては,島しょ部15件,陸地部40件でございます。現状では,危険空き家の案件だけでなく,草木の繁茂に関する相談まで受け付けることも多く,現地確認,所有者の特定,適正管理依頼文書の送付に時間を要しております。このような中にも,今年度だけでもここ数年来で未解決の危険案件が4件解決しているところです。このように,増加する危険空き家に対応するための担当の配置等を今後の動向を見ながら検討したいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問がありますか。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) ありがとうございました。 1点目でございますが,離島の場合,あってはならないことでございますが,なかなかこういった費用が割高になるということで,山のほうへひとつ処分しようというようなことがかつて見受けられたケースがございます。そのようなことがないように,ぜひとも御答弁いただきましたように県なり関係機関へ,市長答弁いただいた内容について十分御協議をするということでございますんで,ひとつそのように取り計らいをしていただきたい,このようにお願いをしておきます。 さて,2点目でございますが,昨今の業務量が非常に膨大となっておりますので,この点は市長の手の中にある訳でございまして,そのようにひとつ十分検討を重ねていただいて,内部でそごが生じないように適切に配慮していただきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 2項目めでございます。 市道馬飼26号込山線の復旧につきましてお尋ねをしてみたいと思います。 この項につきましては,県立笠岡商業高校野球グラウンド横のいわゆる同市道が2018年10月1日の台風24号によりまして被災をしたものでありますが,いまだ復旧のめどはついておりません。この項につきまして,底地は県有地でございまして,かつては開渠であったものが今は暗渠というふうなことで,その上を市道が走っておるものでございまして,この項について,その後,県との協議がなされているのか,県の御意向なりが分かれば示していただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 次に,2項目めについてお答えします。 御質問にあります被災した市道は,岡山県立笠岡商業高等学校野球グラウンドの造成に伴い,河川横断部に造成されたものと思われます。また,市道の被災につきましては,開渠であった河川を暗渠化したため流下能力が不足し,水が越水したことが原因であると思われます。このことから,河川の暗渠化を実施した岡山県とともに現地を確認し,復旧工法等について協議を行ってきたところです。今後,岡山県とさらなる協議を進め,詳細が決まり次第,岡山県において工事に着手する予定とお聞きしております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの答弁に対して,再質問。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) この案件につきましては,以前からいわゆる要請等があった訳でございますが,お聞きするところによりますと,県の職員の皆さんからこの項については県の方針が出ているやにお聞きをしておりますが,今の答弁とはちょっとそごを来すんで,確認を含めまして質問をいたします。 ○議長(栗尾順三君) 山岸建設部長。 ◎建設部長(山岸雄一君) ただいまの議員の御質問にお答えをいたします。 この岡山県立笠岡商業高校の野球部のグラウンドの被災につきましては,30年に被災をして以降,商業高校の関係者の方,また県の担当の方とも現地での確認,さらには今年度に入りましても市でも現地の確認,さらには打ち合わせ等も踏まえまして県と協議を進めているところでございます。先ほど市長が答弁いたしましたとおり,この河川横断部につきましては開渠であったところを暗渠化したということで越水によって被害が生じている訳でございますが,県の所有地でもございますし,県のほうにしっかりとそこの部分の対応も含めて協議を進めているところでございます。そういったところで,しっかりと協議は行っておりますので,今後,市としては岡山県において工事に着手する予定というふうなところで確認をしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 協議も結構なんですけど,県の方向性が出ているやにちょっと私は聞いたんですけどが,そこまで行ってないのということをお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 山岸建設部長。 ◎建設部長(山岸雄一君) 県の方向性というものが,議員がどういうところで方向性とおっしゃっているというところはちょっと今正確に把握することができませんが,県のほうからどういった方向で復旧をしていきたいというお話はお受けをして,そこに対して市の意見はお伝えをしているという状況ですので,確定したものとして県のものでもそれで進んでしまうという状況にあるとは市としては理解はしておりませんで,お互いの認識が一致した部分を模索をしているという状況でございますので,協議は継続をしているというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) これ,言える部分,言えない部分があるかも分かりませんが,県はどう言っているんですか。ちょっと確認です。 ○議長(栗尾順三君) 山岸建設部長。 ◎建設部長(山岸雄一君) 協議中の案件でありますので,具体的な中身についてなかなかこの場で決まった方針ということじゃないのでお話をすることは困難な状況かなというふうには思っておりますが,この道の復旧の部分,原因としては河川断面が小さくなったことで越水をして,かつて赤線であった部分がこのようになくなってしまっているという状況でございます。そして,それは県のほうのグラウンド整備によってつけかえられたものというような状況であると我々としては考えておりまして,そこの正確な部分がないところで,思われますというようなことで市長のほうから答弁をした訳でございますけれども,そういったところはしっかりと原因者のほうで復旧をしていただくというのが市のスタンスでございますので,そこをしっかりと丁寧に伝えていきたいというふうに思っております。そこの部分で,若干県と意思の決定の部分について,これからもしっかりと伝えていきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 道路管理者なんですね,笠岡市は。であれば,こういった事例については管理者の責任としてもう少し踏み込んで,ぜひ解決へ向けて,地域の皆さんに御迷惑がかからないように,最後にお尋ねしますが,管理者の責任としてやっていただけますね。 ○議長(栗尾順三君) 山岸建設部長。 ◎建設部長(山岸雄一君) 先ほどから県有地の上の市道ということでございますが,市道認定をしているという部分では市の責任ございますので,しっかりと復旧に向けて進むように取り組んでまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 続きまして,3項目めの質問を求めます。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) さて,3項目めの議会事務局の強化につきましてお尋ねをいたします。 これは議会の問題でもある部分が大いにある訳でございますが,あえて執行部にお尋ねをしておる訳でございます。 まず1点目でございますが,現在,執行機関の職員定数条例の中に,議会事務局職員定数を規定している訳でございますが,これを独立させ,定数管理を再考,増員ができないか。これは前回,同じような趣旨の説明をいたしまして,市長から協議をするんだと,その場合は議会と真摯に向き合うと,こういう説明でありましたが,であるならば増員ということについてはどのようにお考えになっておるのか,あえてお尋ねをいたします。よろしくお願いします。 2項目めでございますが,さらに議会事務局の強化ということで,今後の人事では,気になるところは,実は来年3月をもちまして鈴木局長が御勇退ということを受けましたならば,今の体制の中で法制にたけた職員というのが気になるところでございまして,そういった法務に詳しい専門的な知識を持たれた議会ということを考える場合,立法機関にふさわしい人事配置がなされることを非常に心配しておりますんで,その辺についてのお考えをこの際明らかにしていただきたいと思います。 3点目といたしまして,議会として議事機関として執行機関から独立していることを明確にするため,あえて今の議会事務局を改め,議会政策局などとしていわゆる政策提案議会を示すべきではないかと,このように実は考えておる訳でございまして,当局のお考えなりがありましたらこの際明らかにしていただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 3項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 次に,3項目めの1点目につきましてお答えいたします。 現在,議会事務局の職員定数につきましては,奥野議員のおっしゃるとおり,笠岡市全体の職員定数条例の中に規定されております。これは職員の定数は単なる人数の管理だけを行うものではなく,組織や財務とあわせて総合的に管理するものであり,市全体の行政需要を勘案し,限られた人的資源を最大限に有効活用することが必要であるからであります。二元代表制を現に尊重しようとする今回の御提案を否定するものではございませんが,職員採用や人事異動などの人事運営につきましては,引き続き執行部において市全体の各部局の状況を踏まえて行っていくことが必要であり,また業務量調査の結果においても,議会事務局は現在の職員数が適正であると考えられることから,職員定数条例は現行のままとすることが望ましいと考えております。 次に,2点目につきましてお答えします。 御存じのとおり,議会事務局の職員は笠岡市で採用した事務職員等を人事異動で出向させているところでございます。執行部においても,法の専門職員を配置している訳ではなく,配属された部署に応じて必要なスキルをそれぞれの職員が研修の受講などにより学びながら身につけている状況にあります。法制にたけた立法機関にふさわしい人材が必要であることは理解できますが,それはどの部局においても同様であり,人事異動の中で配属された職員が自己研さんを重ね,求められている人材に成長していくべきだと考えております。1点目とも関連することでございますが,定数や人事異動などの人事管理は,各部局の状況をしっかりと把握し,適切に行っていくことが必要であると考えております。 次に,3点目につきましてお答えします。 議会が議事機関,市長等が執行機関としての位置づけは,日本国憲法,地方自治法により規定されており,2つの機関はそれぞれが独立した立場で相互に抑制し,その均衡と調和の上で二元代表制が成り立っております。二元代表制のもと,議会が議事機関として政策立案,行政監視などの機能が十分発揮できるよう補佐する議会事務局につきましては,地方自治法におきまして条例の定めるところにより議会に事務局を置くことができるとされており,笠岡市議会事務局設置に関する条例にその設置が規定されており,また笠岡市議会基本条例においては議会事務局の体制整備についても規定されております。議会政策局への名称変更の御提案をいただいておりますが,事務局の名称変更の提案権は議員に属しており,執行部といたしましてはこれまでと同様,議会からの市政における課題解決のための政策提言をいただいた際は,市政の発展と市民福祉の向上を図るために真摯に取り組んでいく所存でございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの答弁に対して,再質問がありますか。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) ありがとうございました。 1点目につきましては,現行で行きたいと,こういう御発言であったかと思う訳でございますが,そこで市長にお尋ねをしてみたいのは,二元代表制ということでございますが,行政機関の市長はトップです。私はこの議会というのは,行政とは全く独立した政治部門を担うのが大きな違いで議会の存在意義だと思っている。この辺について市長の考え,議会を一体どのような目線で見ていらっしゃるのか,この際明らかにしていただければ,関係部長でもよろしいが,議会とは一体どのような視点で議会を行政の皆さんは見ていらっしゃるのか。ちょっとお尋ねしたいですね。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 議会と執行部との関係という御質問でございますが,よく言われるのは車の両輪というふうな言われ方をします。車の両輪です。別の言い方をされる方もいますけども,どちらかがエンジンでどちらかがハンドルだというような理解は私はしておりませんので,一緒に歩調を合わせて市政を発展させる,市民福祉の向上をさせると,そういった関係で,それぞれ牽制し合いながら市政を進めていくべきというふうに考えております。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 車の両輪でどんどん前へ進んでいってほしいんですが,私の見解が間違っておるということであれば間違っているように御指摘いただきたいんですが,あくまでも執行部は行政部門なんですね。最近特に,議会は一生懸命頑張って,今まではやったことがないのを政策提言ということで政策をどんどん提言しています。しかし,本来は条例制定権は議会にある訳ですね。市役所の法律ですよ,条例といえば。その条例を制定する権限は議会にしかないです。そこを執行部の皆さんは御認識をしていただいて,行政の皆さんができるのは規則の制定しかできんのんですよ。どういうことかというと,いかに議会の力が大きいかということですよ。執行部の皆さんは,あくまでも行政を担う機関であって,我々議会は政治の部門を担って政策を提言し,それを皆さん方に示して,本来ならば条例を制定して,その政令のもとで執行していただくのが議会の役割なんです。両輪も結構なんですけど,その辺の見解のそごが私は非常に大きな考え方のもとになっているんで,再度お尋ねしますが,そのようなことは間違っているんでしょうか。いかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 私の発言と奥野議員の御提案,言葉は違いますけども向かう方向は一緒であって同じ内容だと私は理解しております。条例というものは,執行部のほうも当然提案もいたしますが,決定いただくのはこの議会でしかあり得ないと考えておりますので,その点につきましては同じ考えでおります。 それから,政策提言につきましても,先ほどの市長答弁にもございましたように,議会からの政策提言があれば,それは執行部としても真摯に受けとめて進めていくということでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) もう一度整理しますが,条例の制定権は議会にしかないんですね。執行部の皆さんは規則の制定しかないです。規則と条例を比べれば,明らかに条例に大きな力があるのは部長,分かりますわね。そこを申し上げているんですよ。したがって,先ほど,職員の増員については現行ですよというのは,それは市長,議会の意向がそうであればそのようにいたしますという一言があってもいいんじゃないですか。再度確認いたします。 ○議長(栗尾順三君) 答弁を求めます。 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 前回の9月議会のときにも同じ御質問をいただきまして,そのときにもお答えしておりますが,そういった人事関係に関する協議が議会側からあれば今までも真摯に受けとめて協議もしておりますので,これからも同じようにしていきたいというふうに考えております。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) そのように答弁をしていただければ,再度聞くことはなかったんです。この項につきましては,真摯に議会の意向を酌んでいただきたいと思います。 2項目めに入ります。 ○議長(栗尾順三君) 3項目めは以上でよろしいですか。            (21番奥野泰久君「いや,違う,3の1についてはもう閉じます。3の1は終了」と呼ぶ) どうぞ,3の2。 ◆21番(奥野泰久君) 2点目についてお尋ねをいたします。 今後の人事につきまして,3月末をもって局長が交代ということでございます。その際,法制にたけたことにつきましては,答弁の内容としましては,そのような配慮はいわゆる配置後に研修等でそれは一生懸命やるんですよと,前もって法制にたけた人材を充てるようなことはしませんと,こういう理解でよろしいんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 法制にたけた職員を来年度以降配置しますとかしませんとかということについては,これから人事異動等について庁内で協議してまいりますので,ここでそうしますという回答は差し控えたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 部長も人事にいろいろと関係することで明言を避けるということですが,議会とはそもそも一体何をするところなんですか,そうしたら。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。
    ◎総務部長(辻田尚史君) 先ほどの奥野議員の御質問,御意見の中にあったとおり,条例の制定等を主にすると,そういった部局であると理解しております。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) そうなんですよ。法律をつくるんが我々議会の役目なんです。その局に,これは名称が悪いんか分かりませんが,議会事務局,事務をやりゃええんじゃと,庶務をやりゃええんじゃと,こういう認識でいらっしゃるのかどうか分かりませんが,法律をつくるところに法の専門がおらんで何するんですか,部長。御見解をいただきたい。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 残念ながら,笠岡市には法律の専門的な資格を持った職員がおりませんので,それぞれその担当になった場合にはそこで研修をしていただくと。ただ,先ほどから出ております,議会事務局に法制にたけた職員ということでございますけども,それまでのその職員の経験とそれからその後の努力,そういったことによって研修を受けそれぞれ成長していくと。これはもう執行部側の法制担当も,各職場の条例改正の担当も,議会事務局であっても,それは同じような職員の育成というふうなことになってこようかと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 部長,執行部にも条例にたけた方も必要ですよ。それは必要なんです。しかし,何遍も言いますけど,条例を制定するのが議会の仕事で,法律の専門家ということはまだしも,少しぐらいは法に詳しい職員をということでお願いをしておるんですよ。それできないの,そういったことが。法制主幹とかそういった,それはちょっとそこを外していただいては議会は何をしょうるんならというようなことになってしまいますよ。だめなんですか,どうしても。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) そうした配慮をさせていただきたいというふうに答弁したいんでございますが,この本会議の場で人事異動の中身に関することになりますので,その点についてはちょっと差し控えさせていただきたいというふうに申し上げております。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) ちょっとよう聞こえんかったなあ。ちょっと耳が難聴ぎみなんでね,大きな声で言ってほしいんですが。議会なんでというようなことがちょっと触れたような気がする。議会で言っていただかないと,聞く場がないですよ。議会は何のためにあるんかなあというところからたださないといけないようなことになるんで,何度も申し上げますが,条例の制定権は我々にあるんですよ,我々に。そこを外してしまうと議会の値打ちがさっぱりない。さっぱりないんですかね,どうなんですか,議会というのはそんなところですかね。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 人事異動につきましては,それぞれの部署の仕事の内容,業務の量,そういったものを勘案して配置いたしますので,議会事務局におきましてはそうした条例制定とか政策立案とかそうした業務がある訳ですから,人事異動というのは100%そうなるかどうかは分かりませんが,適材適所ということを念頭に置き,さらには本人の希望も全部聞かれませんけども,ある程度考慮しながら毎年人事異動を行っておりますので,議会事務局に適した職員,適材適所の人員配置を考えていきたいと,このように思っております。 ○議長(栗尾順三君) 以上で3項目めの質問を閉じます。            (21番奥野泰久君「3項目め」と呼ぶ) 失礼しました。3項目めの3番,どうぞ。 ◆21番(奥野泰久君) 議事機関として,執行機関から独立をしていることを明確にするため,議会事務局を改め議会政策局等として政策提案議会を示すべきではないか,この点について市長のお考えを明らかにしていただきたいと思います。            (「答弁したよ」と呼ぶ者あり) 2点目じゃなかった。            (「再質問」と呼ぶ者あり) それじゃ,4点目ですか。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 3点目が聞きたかったんだけどな。            (「再度聞きゃあええ」と呼ぶ者あり) 3番目は議長,いけんのん。 ○議長(栗尾順三君) 何が。            (21番奥野泰久君「質問,3の3ですよ」と呼ぶ) はい,3の3の再質問,どうぞ。 ◆21番(奥野泰久君) 議事機関として,執行機関から独立をしていることを明確にするため,議会事務局を改め議会政策局等として政策提案議会を示すべきではないか,市長の御見解をいただきたい。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) 先ほど1回目の市長答弁にもございましたように,議会政策局というふうな名称の変更の御提案をいただいておりますが,事務局の名称変更については笠岡市議会の設置条例というものがございまして,そちらの変更の提案権については議員の皆様に属しておりますので,我々といたしましてはそうした提言をいただいた際にはまた真摯に受けとめて,ともに福祉向上に努めていきたいと考えております。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 失礼いたしました。ちょっとそごを来しておりますが,名称をもって執行部の条例の中に実はこれが名称としてある訳でございまして,そこで一応市長の見解をいただいた訳でございます。 再度お尋ねをいたしますが,この名は体をあらわすということで,この議会事務局の事務ということになると,庶務であるとか事務であるとかというふうなことが想定される訳で,これは議会の問題ではあるんですが,所管をしております市長の条例の中にあるということで再度お尋ねをする訳でございますが,この辺については議会と十分今後相談をしていただけると理解をしてまいりたいと思いますが,この点について十分協議をすると,こういうことでよろしゅうございますでしょうか,確認です。 ○議長(栗尾順三君) 辻田総務部長。 ◎総務部長(辻田尚史君) ただいまの議会事務局の名称変更につきましては,笠岡市議会事務局設置に関する条例というものがございまして,その条例改正につきましては執行部からの提案はできないことはないと思うんですけども,通常議員さんの発議によって提案されるものと理解しておりますので,そちらはまた本会議の場で議員さんで判断をいただければと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 以上で3項目めの質問を閉じます。 続きまして,4項目めの質問を求めます。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 4項目めでございます。 十一番町にございます十一番町市営住宅のハトの公害についてお尋ねをいたします。 この市営住宅がハトの公害によりまして非常に住民の皆さん苦慮しております。早急なる対応を求める訳でございますが,何か対策があればこの際示していただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 4項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 続きまして,4項目めにつきましてお答えします。 御指摘のとおり,市営住宅十一番町団地の周辺にはハトが多く飛び回っており,特に4階の団地内通路へのふんの被害が顕著となっています。そのため,当該団地におけるハトを初めとする鳥類の侵入防止について,できるだけ早期に対策を講じたいと考えております。なお,ハトの習性として,ハトは自分のふんが残っている場所を人が来ない安全な場所として認識するとの情報もあり,小まめに清掃することも大切です。入居者の方々にも,ハトのふんにお気づきの際には清掃の御協力をお願いしたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対して,再質問。 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) そこで,市営住宅,数ある訳でございますが,十一番町以外につきましては,網等を持って防御をするべく設置をしている訳でございますが,この十一番町だけはそのような設置ができていないとお聞きをしておりますが,そのようにあいなっているのか,ちょっと確認をしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 山岸建設部長。 ◎建設部長(山岸雄一君) ただいまの防鳥ネットの設置の状況についての問いでございますけれども,集合住宅,市営住宅で6棟ございます。そのうち,防鳥ネットを設置をしておりますのが4つでございます。残り2つ,まだ設置をしていないところがございますが,今回議員からの御指摘ございましたハトの公害等の情報も確認をしながら,市長答弁にもありましたとおり被害の状況を勘案しながら早期の防止対策を検討してまいりたいと思ってございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) 被害状況を確認しながら,監視しながら,当面は網とネット等は十一番町はしないということですか。 ○議長(栗尾順三君) 山岸建設部長。 ◎建設部長(山岸雄一君) まず,今回の対応でございますけれども,先ほどありましたとおり,ハト,ふんがあるところは安全だというふうに認識するという情報もございますので,まず早急には担当しております都市計画課のほうでそのふんの清掃を行いたいと思ってございます。その状況もちょっと確認をしながら,その後もさらなる対応が必要であれば,今,防鳥ネットというお話もございましたが,それに限らず対策,どういったものがきいてくるのかというのもちょっと試しながら,住民の方に快適にお住まいいただけるような対応をしてまいりたいというふうに考えてございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 奥野泰久議員。 ◆21番(奥野泰久君) ありがとうございました。 入居者に御迷惑になりませんように,ひとつ対策をとっていただきますようお願いを申し上げまして質問を閉じます。ありがとうございました。 ○議長(栗尾順三君) 以上で4項目めの質問を閉じます。 以上で21番奥野泰久議員の質問を終結します。 約10分間休憩します。            午後1時49分 休憩            午後1時59分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開します。 続きまして,1番大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 本日,4人目でございます。 執行部の皆様方には,12月も2週目に入りまして,これから仕事等も大変な時期を迎えると思います。体調には十分気をつけられまして,市民のためにしっかりと仕事を果たしていただきたいというふうに思います。 それでは,議長のお許しが出ましたので,質問に入らさせていただきます。 まず1項目めですが,高齢者の安全運転を支える対策のさらなる推進についてでございます。 近年,交通事故の発生件数は減少傾向にあるが,75歳以上の高齢者ドライバーの死亡事故の割合は高まっています。警察庁は,昨年末時点で約563万人いる75歳以上の運転免許保有者が,2020年には100万人を超えて663万人に膨らむと推計されています。 こうした状況を踏まえて,国は2017年施行の改正道路交通法で,75歳以上は違反等や免許の更新時に認知機能検査を受け,認知症のおそれがある場合に医師の診察を義務づけました。その結果,認知症と判断されれば免許取り消しや停止の対象となります。高齢者に免許の自主返納を促すものの,環境づくりも重要でありますが,日常の生活の足として車が欠かせない高齢者は非常に多いのではないでしょうか。また,高齢者の雇用拡大も進む中,車に乗る機会の増加も今後予想されます。安全対策をどう強化すべきか,有効な手段の一つが自動ブレーキやペダル踏み間違い時の急加速を防ぐ機能などを搭載した先進安全自動車,ASVであります。例えば,自動ブレーキの搭載により人身事故が約6割減ったという大手自動車メーカーの調査もあります。昨今,社会問題化している高齢ドライバーによる事故は,その応急的な対策として注目されているのが,自家用車に後づけできる安全運転支援装置があります。警察庁の発表によりますと,今年上半期に全国で発生した75歳以上の自動車運転者による死亡事故のうち,ブレーキとアクセルの踏み間違えは人的要因の約11%に上がっています。75歳未満の0.7%に比べると,約16倍と明らかに際立っています。ペダルの操作ミスに焦点を当てた対策が急がれる理由がここにあると思います。 1点目,事故原因の内訳は運転操作の誤りが全体の3割を占め,このうちブレーキとアクセルの踏み間違いに起因する死亡事故の割合は,75歳未満が全体の1.1%であるのに対して,75歳以上は5.4%に達しています。こうした中,運転免許証を自主返納する高齢者が増加しています。警察庁によると,2018年に免許証を自主返納した75歳以上の人は29万2,089人と過去最多を記録しました。本市における運転免許証保有者の高齢者の割合と,高齢者ドライバーの自動車事故発生状況の過去5年の推移についてお尋ねをいたします。 2点目,増加する高齢ドライバーの事故防止対策は,まさに喫緊の課題であります。山梨県富士河口湖町では,2009年から65歳以上のドライバーを対象に,認知操作の能力向上を図るシニアドライバー支援事業を行っております。継続的なトレーニングにより,80代半ばの人であっても運転技術の改善ができ,事故率と相関関係による脳機能がかなり上昇するなど成果を上げています。さらに,ほぼ毎回,TMTと呼ばれるテストや事故防止のための講座,レース場での走行見学など10年間で延べ約550人の町民が受講しており,その中で事故を起こした人は一人もいないそうです。高齢者の免許返納を促す一方で,生活上,車がどうしても必要な方が相当数いることも事実です。その方々が事故を起こさないような施策を進めるべきであります。富士河口湖町のような一定期間に実践的な研修を通して高齢者の運転能力を維持改善することにより事故防止を進めるべきと考えますが,本市の所見をお尋ねいたします。 3点目,事故防止の有効な手段の一つが,自動ブレーキやペダルの踏み間違い時の急加速を防ぐ機能を搭載したASV,先進安全自動車であります。自動ブレーキの搭載により,人身事故が6割減ったと民間調査の結果も出ています。とはいえ,年金暮らしの高齢者にとっては,高額なASV車を購入することは負担がかなり大きく,課題になります。 香川県では,高齢者を対象にASV車の購入の補助をしています。さらに,東京都はアクセルとブレーキの踏み間違いなどを防止する装置の購入費用を補助する対応策を実施しています。本市においても,これらの自治体の事例を参考に,笠岡市独自の補助金制度を導入すべきではないでしょうか。笠岡市の見解をお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの大本邦光議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 大本議員の御質問にお答えします。 まず,1項目めの1点目の本市における運転免許証保有者に占める75歳以上の高齢者の割合につきましては,笠岡警察署に確認したところ,本年10月末現在,約10%でございます。 また,75歳以上の高齢者ドライバーの自動車事故発生状況の過去5年の推移でございますが,平成27年は14件,平成28年は13件,平成29年は15件,平成30年は9件,本年は11月末時点で9件と,各年,免許保有者に占める高齢者の割合である約10%前後で推移しております。 次に,2点目につきましてお答えします。 増加する高齢ドライバーの事故防止対策につきましては,出前講座などを通じて,最近起こったアクセル,ブレーキの踏み間違えによる重大事故の事例を紹介したり,正しい交通ルールを再認識していただいたりしております。また,運転に不安を持ち始められた高齢者の方へ,笠岡市の行っている高齢者タクシー料金助成事業や岡山県警の発行するおかやま愛カードがあることなど,運転免許証を返納した場合,生活をサポートする制度があることを説明しております。また,笠岡警察署では毎月1回開催されている,K,笠岡高齢者事故,B,ブロック,N,日本一教室という高齢者ドライバーの事故の現状,特徴,気をつけること等を説明する講習会や,岡山県警によるドライブレコーダーの貸出制度もございます。これはドライブレコーダーを1週間取りつけ,その間の運転状況を録画し,その後,専門員が確認,分析し,事故防止アドバイスを受けるもので,実践的な研修でございます。この制度自体を知らない高齢者の方も多くいることから,出前講座等を通じて制度の周知に努め,事故防止を進めてまいります。 次に,3点目につきましてお答えします。 安全運転サポート車や自動ブレーキやペダルの踏み間違え時の急加速を防ぐ後付けの安全運転支援装置には,高齢者のペダルの踏み間違えなどによる事故の防止や被害軽減の効果が期待できます。笠岡市としましては,高齢者の交通事故防止のため,自家用車以外の利用促進を促し,高齢者タクシー料金助成事業の実施やバスなどの公共交通利用の促進に努めております。現時点での補助金制度の創設は考えておりませんが,安全運転支援装置の有効性は認識しており,交通安全フェスティバル等での試乗体験などを通じて普及啓発や補助制度についての情報収集をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対して,再質問がありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) まず1点目でございますが,近年,高齢者ドライバーによる痛ましい交通事故が後を絶えません。同様に,事故や犠牲者をなくすためにも,総合的な対策を急がなければなりません。 こうした中で,自動車の運転免許証を自主返納する高齢者も増加をしておるのが現状でございます。県警によりますと,東京池袋で今年4月,80代の高齢ドライバーが運転する乗用車が暴走し,母子2人が死亡する事故が起きてから,返納する人はさらに増えているということでございます。では,本市における返納件数の推移と返納の決め手となった理由等についてお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) ただいま免許証の返納の件数と推移についてお尋ねをいただきましたが,詳細な資料を今持ち合わせておりません。また,後日,報告させていただければと思いますが,増加はしておるというふうには聞いております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 先ほど,資料は今ないからということですけど,これとあわせて先ほど言った理由等もお願いをいたします。 続いて,事故発生件数が10%等で推移をしているというような御回答をいただきました。高齢者のドライバーのその事故内容についてでございますが,ブレーキ,アクセルの踏み間違いといった操作ミス等の事故の割合はどのぐらいになるのかお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 事故の内容の割合でございますけれども,警察のほうからいただいている資料の中は,死亡事故についての割合です。ですが,笠岡市におきましては,過去5年間踏み間違えによる死亡事故は一件もございません。それ以外に,例えば人身事故であったり物損事故であったりというような統計はあると思いますけれども,それで高齢者に多く見られるのは注意不足,注意力が低下したことによる事故というふうに分析をしております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 続いて,2点目でございますが,運転に不安を覚える高齢者等の支援ということで,地域の状況に応じた高齢者の暮らしに寄り添いつつ,運転に不安を覚える高齢者や家族等を支援するための取り組みを一層強力に推進する必要があると思われます。そうした意味で,笠岡市の今後の方向性についてお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 今後の事故防止についてでございますけれども,現在も交通安全教室,出前講座等を通して多くの方に交通安全の啓発をさせていただいておりますが,これを引き続き強力に進めてまいりたいと思っております。御紹介をいただきました富士河口湖町が10年間で約555人の受講というような御案内をいただきましたが,計算しますと毎年10人程度が年6回の講習を受けられたのかなというふうに受け取りましたけれども,笠岡市の受講者でいえばもっと多くの方が受講されておりますし,それからKBNというのを先ほどの市長答弁の中でお答えいたしましたけれども,これは昨年度から笠岡警察署でしておりまして,実際に事故を起こした高齢者の方を対象とした講習で,これはこの中でどういったことが事故の原因になることが多いかとか,それからどういったことに注意しないといけないか,また高齢になってくると身体的にどのような面に不安があるかというようなことを細かく御指導いただいているようですので,こうしたところへの受講の案内とか,あるいはドライブレコーダーの貸し出しという制度もありますが,もう少し認知が進んでおりませんので,そうしたことも活用していただいて,いかに危険なか,危険があるか,注意力が下がっていくことを認知しないといけないかといったことを啓発してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 本市においては,今考えられている,また実際に行われているのが出前講座等,また警察でのいろんな対応というふうに認識をいたしました。 警察庁では先日,自動車などの運転に不安を覚える高齢者らが相談しやすくするため,都道府県警の相談電話につながる全国共通短縮ダイヤル,♯8080(はればれ)の運用が始まっております。本市においても,気軽に相談できる支援窓口のサービスがあるのか,またどのような相談が多いのか,あれば教えていただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 笠岡市は,交通安全に関しましては協働のまちづくり課が担当しております。この中には交通指導員がおりますので,この指導員を中心に各地の講習とか啓発に参っている訳ですけれども,その場においての御相談というのもあろうかと思いますし,また協働のまちづくり課は非常に敷居の低い場所で,市民の方もよくおいでになっていると思います。そうしたところで,窓口の相談も伺っているとは思いますけれども,具体的な件数とか内容というのはちょっと私は把握しておりませんので,これはまた後日分かる範囲で御回答させていただければと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問,ありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 運転の適性相談の強化について,専門職員のさらなる配置や相談しやすい環境整備などがより必要になってくるというふうに思っております。そうした中で,民間等の自動車教習所などによる連携等の充実強化がとれないのか,お尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) お答えいたします。 現時点におきましても,笠岡の自動車学校でありますとか,それから民間ではございませんけれども,笠岡警察署の交通課といったところとは非常に密に連携をしております。特に,笠岡自動車学校におきましては,交通安全の推進運動とか推進大会とかといったときにいろんな機材の提供とか講習,また体験などにも御協力をいただいておりますので,またさらなる充実ということについては御相談をしてまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) それでは,認知症のおそれがあると判定された場合,高齢者等に自主返納の検討をしている場合,本人や家族に対しての関係機関が情報を共有するなどのサポートについてお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 認知症に絡んで免許証の返納といったことは,免許証の返納だけにかかわることではなく,また生活全般,いろんな困り事とも絡んでくることだと思われます。そうした例えば免許の更新時にひっかかって対応が必要であるような場合には,そこのことだけではなく生活含めて,また家族も含めて,あるいは地域も含めての対応ということで,福祉のほうとも連携をして対応していきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 続きまして,3点目についてでございますが,高齢者の移動手段は自家用車以外の利用促進による笠岡市の政策であるタクシー助成や,またバスの利用促進との御回答をいただきました。 そうした中で,タクシー助成について少し質問をさせていただきたいと思います。このタクシー助成については,対象となる人は75歳以上で運転免許証を保有していない人などの条件等があります。運転能力にも個人差は当然あります。そうした中で,65歳で会社を定年退職を機に返納を考える人もいるでしょう。また,75歳までは体力的にも不安と感じ,早目に返納を決意される方も多いと聞いております。そうした中,生活の足が返納から自由な移動が困難となります。そうした現状からも,返納した市民に対して期限を切った救済措置の対応策がとれないのか,お尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) ただいまの御質問は,免許の返納に対して期限を切った救済策ということで伺いましたけれども,今笠岡市がやっておりますのは,75歳以上で運転免許を持たない,そして非課税の方,それからまた滞納がないといったような条件を課してしている制度でございます。これは運転免許の返納という側面はもちろんあるんですけれども,高齢者の外出支援という側面もある上で高齢者タクシーチケット事業は実施をしておりますので,高齢者が外出しやすいようにということでの福祉的な側面ももちろんございますし,健康の推進の面もございます。65歳以上の早期に運転免許を返納した方に緊急に時限を切って対応ということは,今やっておりますタクシーチケット事業のコンセプトとは少し違うのかなと思っておりまして,65歳になって,あるいは75以前であっても免許を返納して,その方たちの交通の手段を確保するというのは非常に大切なことだとは思っておりますけれども,それを市がタクシーチケットの事業の形でということは現在のところ考えておりません。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 今の御回答,確認なんですが,このタクシーの助成金の制度というのは高齢者の足のということで,免許を返納したらいただけるというようなそういうコンセプトではないというようなお返事だったというふうに理解いたしました。しかしながら,どうしても高齢者の場合,運転免許を返したら,笠岡市の場合はこういうタクシーチケットというすばらしい制度があるという,こういうふうな思いもあるかというふうに思っております。そうした中で,私もいろんな市民の方から,今度免許を返納した場合,笠岡市のとれとるこの制度というものが,もう少し70ぐらいとかそういうふうな年齢的にも多少幅が持てないのかというような声も聞いておりますので,こうした意味でもしっかりと今後そういう対応も考えていっていただきたいというふうに思っております。 続いて,高齢者の公共の交通手段でありますが,バス利用の促進ということでの御回答もいただきました。市民の要望等を聞き,ルート等の対策がとられております。また,県の制度におきましてはおかやま愛カード等もありますが,周知徹底もまだまだ必要ではないでしょうか。バスの利用をさらに促進するためにも,先ほどのタクシー券助成と同様に,笠岡市独自の施策としてさらなる支援を広げるバスの券とか,また助成の取り組み等についてお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) バスの利用促進につきましては,先ほど御質問の中でいただきましたように,ルートの変更であったり,それからダイヤの変更等,細かく調整をして,乗りやすく使いやすいようになるように担当,また井笠バスカンパニーと協議をして対応しているところです。これに対して,さらに例えば助成であったりほかの制度という御質問でございますけれども,バスの運行に関しての助成は,笠岡市は運行に関しての助成をもう既にかなりの金額しておりまして,そこに個人的なさらなる助成を加えるということは二重の補助になるということになりますので,そういったことは慎重に考えてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 19年版の高齢者社会白書によりますと,60歳以上の人に外出時の移動手段を複数,回答で聞いたところ,自分で運転する自動車が56.6%と最も多い。自分で運転する車を外出手段とする人は,利用頻度を尋ねた調査でもほとんど毎日が67.4%で,80歳以上でも5割の人が同様に回答をされました。ほとんど毎日と答えた人は大都市で50%だったのに対して,町村では75.5%と高い報告となっております。地方ほど移動手段をマイカーに依存している実情が浮き彫りになっています。このことからも,高齢ドライバーを支える支援の対策として後づけ安全装置の普及が急務と考えますが,再度取り組みについてお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 後づけの安全装置の助成についてでございますけれども,最初の市長答弁でお答えいたしましたとおり,免許証の保有者に占める高齢者の割合と事故の割合,ほぼ同じ割合で,高齢者のほうが高いということはございませんし,また踏み間違えによる死亡事故も過去5年間発生しておりません。こうしたことを見てみますと,都会と地方とでは若干状況が違うのかなあと思います。東京の池袋であった,交差点で起きたような事故は大勢の中での事故であり,被害者も多く,また悲惨なことになりますが,地方においてそのような環境というのが若干都会とは違うのかなあというふうに思っておりますし,また運転の環境,道の状況も違うことから,岡山県あるいは笠岡市においては踏み間違え事故ということでの死亡事故は発生していない状況です。そうした状況の中で,例えば東京都のように緊急に後づけの装置に対して補助を打つ,東京都は1台につき10万円というような補助を考えておられるようですけれども,これを来年3月までの期間限定で事業者経由で補助とするような制度だと伺っております。これは本当に緊急な対策として都会においては必要なことなんだろうと思うんですけれども,笠岡市の状況において,今そこまで緊急な状況であるというふうにはちょっと判断できません。もちろん,高齢者の方の物損事故とかというのは割合は高いかもしれませんけれども,今,特定財源もない中で一般財源でそうしたことを新たに制度を創設するためには,何かほかの事業を考え直すとかやめるとかといったことが必要になりますけれども,そこまでの緊急性があるというふうにはちょっと思われませんので,他市の事例とかほかの自治体が幾らか取り組んできておりますので,そうした状況を見ながら判断していきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 毎日の生活の足として,車が欠かせない高齢者は年々増加します。また,今後,高齢者の雇用拡大も進む中,車に乗る機会もますます増えると予想されます。こうした社会情勢を踏まえて,複数の自治体が高齢ドライバーの支援の必要性に取り組んでおります。 岡山県では,美作市が今年度から後づけ安全装置の補助制度をスタートいたしております。日常生活に欠かせない足として,またなかなか手放せない事情も考慮し,二重,三重の対応策で安全・安心の住みよいまちづくりをお願いし,この項を終わります。 ○議長(栗尾順三君) 以上で1項目めの質問を閉じます。 続きまして,2項目めの質問を求めます。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 2項目めでございます。 学校での心肺蘇生教育の普及推進並びに突然死ゼロを目指した危機管理体制の整備についてでございます。 突然の心停止から命を救うためには,心肺蘇生,AEDの知識と技能を体系的に普及する必要があり,学校での心肺蘇生教育はその柱となるものであります。我が国では,平成16年に市民によるAEDの使用が認められて以降,急速にその設置が進み,AEDの使用によって救命される事例も数多く報告されています。しかしながら,いまだなお,毎年7万人に及ぶ方が心臓突然死で亡くなっているのとともに,学校でも毎年100名近くの児童・生徒の心停止が発生しております。その中には,平成23年9月のさいたま市での小学校6年生の女子児童の事故のように,AEDが活用されず救命できなかった事例も報告されています。このような状況の中,既に学校における心肺蘇生教育の必要性について認識が広がりつつあり,平成29年3月に公示された中学校新学習指導要綱保健体育科の保健分野では,応急手当てを適切に行うことによって障害の悪化を防止することができること,また心肺蘇生法などを行うことと表記されているとともに,同解説では,胸骨圧迫,AEDの使用などの心肺蘇生法,包帯法や止血法といった直接圧迫法などを取り上げ,実習を通して応急手当てができるようにすると明記されております。しかしながら,全国における教育現場の現状を見ると,全児童・生徒を対象にAEDの使用を含む心肺蘇生教育を行っている学校は,平成27年度実績によると小学校で4.1%,中学校で28%,高等学校でも27.1%と非常に低い状況にあります。 1点目,児童・生徒,教職員に対する心肺蘇生とAEDに関する教育を普及推進するとともに,学校での危機管理体制を拡充し,児童・生徒の命を守るための安全な学校環境を構築することは喫緊の課題と考えますが,本市の所見をお尋ねします。 2点目,本市の小・中学校における児童・生徒への心肺蘇生教育の現状と今後の方向性,また学校におけるAEDの設置状況についてお尋ねをします。 3点目,さらには教職員へのAED講習の実施状況など,具体的な取り組みについてお尋ねをいたします。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) 2項目めの1点目につきましてお答えします。 学校は,幼児,児童・生徒の命を守ることはもちろん,安心して学ぶことができる安全な場所でなければなりません。そのために,全ての学校において児童・生徒等の安全確保を図るため,各校の必要に応じて安全化への徹底やさまざまな危険発生時において教職員がとるべき措置の具体的内容及び手順を定めた危機管理マニュアルを作成し,体制を整え,訓練を計画的に実施しております。そうした中で,AEDをいつでも使用できる環境を整えると同時に,体育や保健体育の授業を中心に心肺蘇生の必要性とAEDの使い方に関する指導等を行っております。教育委員会といたしましても,教職員の研修の充実はもとより,児童・生徒が事故の第一発見者となることを踏まえて,児童・生徒に対しても発達段階や個々の状況に応じた指導を行うことが必要だと考えております。 次に,2点目につきましてお答えします。 本市の小・中学校における児童・生徒への心肺蘇生教育の現状でございますが,今年度,小学校で8校,中学校では全ての学校が心肺蘇生学習及び実習を行っております。具体的には,防災教室でAEDを使った心肺蘇生法の実施を行ったり,保健体育の授業の中でけがと救命救急の学習の中で心肺蘇生の学習を行ったりしております。今後も,全ての子供たちが命を大切にし,人を思いやる心を持ち,率先して応急手当てや心肺蘇生といった行動が起こせるよう,安全教育を推進してまいりたいと考えております。 続いて,AEDの設置状況でございますが,幼稚園については9園中5つの園において設置しており,残りの4つの園については小学校と隣接しているため,共有して使用することとしております。小学校,中学校については,同一敷地内に1つ設置している真鍋小・中学校を除く全ての学校でAEDを設置しております。 次に,3点目につきましてお答えします。 教職員へのAED講習の実施状況でございますが,小学校,中学校,全ての学校で毎年研修会を実施しております。多くの学校では,水泳学習の始まる6月ごろに消防署や赤十字等の外部講師を招いて職員研修として実施したり,参観日を活用してPTA活動として保護者と一緒に研修したりしております。例えば,大井小学校は15名の教職員が一定時間の救命救急講習を2回受講しているということで,笠岡地区消防組合から救マーク認定事業所の指定を受けております。学校の教育活動等に心肺蘇生とAED講習を位置づけることで,教員が子供の大切な命にかかわる職務であること,そのためのふさわしい行動について再認識する機会となっております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対し,再質問がありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) まず,1点目でございますが,危機管理マニュアルの作成,また計画的な訓練等との御回答をいただきました。 それでは,小学校,中学校における具体的な訓練とはどういうものなのかお示しをいただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ただいまの御質問にお答えいたします。 まず,小学校についてですが,これは基本的に学習指導要領の中にはけがの防止ということで簡単なけがについて学習し,その対応ができるようになるというふうに明記されております。その中には,心肺蘇生にかかわるものはございません。ただ,8校につきましては,心肺蘇生の必要性というものを実際に授業の中で扱っていただいて学習をしたり,それからAEDの使い方を演習としてやっている学校がございます。そして,中には小規模学校が多いんですが,職員の研修とか保護者の研修等をあわせて一緒にAEDの使い方,心肺蘇生のほうを実際にやってみている学校もございます。中学校につきましては,先ほど申しました中学校の学習指導要領に,先ほど議員がおっしゃっていただいた障害の防止ということで,具体的に心肺蘇生等というふうに明記をされております。その中で,心肺蘇生とAED,これはセットが効果的だということもありまして,実際に保健体育という領域の中で行っております。子供たち,発達段階を考慮しながら各学校の実態に応じて取り組んでいるところでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 平成29年3月に公示された中学校新学習指導要綱保健体育科の保健分野において,心肺蘇生法などを行うことが明記をされました。これは東京都港区の中学校では,大学病院の教授を講師として中学校教員向けの救命教育の講習を体験をされておるそうでございます。そして,先生が生徒に対して救命教育を行うことができるようにつくられた教育プログラムと,AEDに関する簡易な心肺蘇生トレーニングキットを用いておるそうでございます。そうしたことを通し,友達を救うのは私だと勇気の行動がとれるように救命教育を行っているというふうにありました。そうした中で,ここでの友達を救うのは私だと勇気の行動がとれるこの救命教育について,教育長の見解をお尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) ただいまの御質問にお答えいたします。 私も学校教育の中で,命の大切さとかきずなというものを考える機会はとても大事だというふうに認識しております。そういう中の一つの方法として,この心肺蘇生教育等が位置づけられるというふうに考えております。ただ,それ以外にもやはり命の大切さを学ぶ機会は多々ございます。全ての学校において心肺蘇生教育を実施する,私たちは学習指導要領に基づいて行うことがまず第一だというふうに考えております。そういう中で,学校の中でできる限り実態に応じてそういうふうな取り組みを位置づけることができるんだったら,学校に協力をしていただきたいというふうに考えています。いずれにしましても,校園長会,教頭会等を通して学校に周知をしてまいりたいと思います。ただ,1点申し上げておきたいことがございまして,今,学校の中でいろんな何々教育というものが増えております。その中で,来年度から新しい教育も始まっております。教育課程,つまり学校で何をするかというのは,学校の実態に応じて学校が主体的に作成するというふうになっております。そういうことも踏まえて,学校と相談しながら意味のある教育にしていきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問,ありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 続いて,2点目でございますが,先ほどAEDの設置についてということで,保育所の場合,9園中5園,また残る4園は隣接した小学校とまた共有とか,また小・中学校では真鍋とかというのは同敷地にあるために共有をしているというような御回答がございました。 日本循環器学会における提言によりますと,「学校での心臓突然死ゼロを目指して」の中に,学校内のAEDの設置推奨場所が示されております。AEDの配置に当たっては,使われる機能性の高い場所からアクセスを意識する必要があるとされ,小学校,中学校校内の心肺停止発生場所としてグラウンドが53%,プールが19%,体育館が13%と運動に関した場所で起こっていることから,運動場所を意識したAED設置場所を強く推奨されております。また,学校内のどこからでも片道1分以内にとりに行ける場所への設置も推奨されております。そういうことから,各学校において現在設置されている場所が本当にそこでいいのか,改めて点検してはどうでしょうか,お伺いいたします。 ○議長(栗尾順三君) 岡田教育長。 ◎教育長(岡田達也君) AEDの設置場所についての御質問だというふうに思います。 基本的に,今多くの学校では玄関に設置している学校が多いと思います。それは,玄関というのは学校において中心的な位置,真ん中あたりにあるということ,それから外部からも何かあったときにすぐにガラスを割ってでもとれるということ,そういうふうなことから玄関に置いている学校が多くございます。そして,先ほど最初に申し上げましたいろんな訓練の中で,実際に例えば教室の中でそういうことが必要になった場合は,すぐにインターホン等で連絡をし,職員室から職員が駆けつけてそれを持っていくということで,時間もはかりながら研修をしております。そういう中で,今現在,議員さんが御指摘いただいたような1分から2分のあたり,3分あたり,そして必要に応じて,例えばプール学習のときにはプールの管理室等に持っていくということで,そういうふうなことを考えて対応しておりますので,学校のほうとも確認をしながらそういう必要性があれば考えていきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 先ほど,教育長は1分,2分,3分と言いましたが,この推奨は1分以内ということですので,この辺をしっかりと頭に入れていただきたいというふうに思います。 それでは次に,休日や夜間に体育館やグラウンドにおいて活動を行うクラブ活動や少年サッカー,また少年ソフトボールとか,またその他地域の方々が行うスポーツなど,活動中に心停止にも対応できるような配慮をしていく必要があると考えます。部活動など休日や夜間の活動に対応する観点から,AEDを屋外に設置をするという考えはないのか,お尋ねをいたします。
    ○議長(栗尾順三君) 井上教育部長。 ◎教育部長(井上洋一君) ありがとうございます。 少年サッカーでありますとか,地域の方々が体育館を使いますとか,そういった休日,夜間の対応でございますが,検討してまいったこともございますが,やはり風雨にさらされたりとか,そういったことでAEDの保全等も考えまして,今現在は玄関内に設置しております。遠慮なくガラス等を割って入っていただきたいというふうに申し上げているところでございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) なかなか遠慮なくガラスを割れと言われても,ちょっとちゅうちょするところがあると思いますので,今後検討もお願いいたします。 先ほど,3点目についてでございますが,大井小学校では救マーク認定事業所というような形で,15名以上が2回救急救命士の講座を受けておるというようなことを言われて認定をされておるということですけど,これは大井小学校だけでしょうか。また,ほかの学校,小・中学校には今後どのような対応をするのか,教えていただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 松尾消防長。 ◎消防長(松尾勝明君) ただいまの大本議員さんの再質にお答えします。 学校のほうから,毎年のように普通救命であったり心肺蘇生の御依頼のほうがあります。そうした中で,今,議員さんもおっしゃっておられるように,やはり子供さんの命というのは大切であろうということで,大井小学校の先生のほうからも,こちらからでもございますが,普通救命講習会の種別として5つほどございますけども,その中で普通救命講習会の1ということで,3時間お受けいただければ今言われるような救マーク認定事業所に認定するということでお話をさせていただいております。なかなか先生方も,授業もありいろいろと御多忙のため,3時間という時間はとれないというようなお話もございましたので,こちらとお話をさせていただく中で1時間半を2回ぐらいでしていただければそういった認定をできますよというようなお話の中でさせていただいて,大井小学校がそれをしていただいたということでございます。また,4月,校園長会なんかでも教育長にお願いをして,この認定事業所を広めていきたいなあというふうに思っております。ちなみに,幼稚園,保育所については,ほとんどの笠岡市内の幼稚園,保育所は認定をされているという状況でございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 大本邦光議員。 ◆1番(大本邦光君) 子供の時期から繰り返し救命法を学ぶことで,成長してから社会に出てからも役立つ有効なスキルになると思います。また,命を救うことを学ぶことによって他人の命を大切にする心,また共助の精神が生まれるということもあると思います。そうした意味から,学校の子供の心臓突然死というのはめったにないことでありますが,そのめったにないことが予期せぬときに起こります。将来を担う大切な命がほんの一瞬で失われないように,心肺蘇生教育の充実と学校の危機管理体制の充実をお願いし,この項を終わります。 ○議長(栗尾順三君) 以上で2項目めの質問を閉じます。 以上で1番大本邦光議員の質問を終結します。 約10分間休憩します。            午後2時54分 休憩            午後3時04分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開します。 続きまして,9番仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) 失礼いたします。 質問の順番は2日目を狙っておった訳ですけども,なかなか思うようにはいきませんで,1日目の最後の質問者となりました。お疲れのところ大変恐縮でございます。気持ちは早目に終わりたいと思いますが,長目になりましたら御了承ください。再質問を少し考えておりましたので,執行部の皆さんにはよろしくお願いいたします。 このたびは1項目について,笠岡市の活性化のためにという内容で,いろんな角度から質問をいたします。 人口減少時代を迎え,今後とも厳しい状況が見込まれる中,笠岡市の魅力あるまちづくり,将来に向けての本市の活性化のために,企業誘致,就職,観光振興,人口増減などの分野で質問をいたします。 1点目,懸案だった県営笠岡港工業用地には企業誘致が順調に進むなど,市民の働く場所が確実に増えてきています。企業誘致について,今後の方針と施策についてお尋ねをいたします。 2点目,一旦市外に出たら帰ってこない若者が多い中,市外で学ぶ学生や社会人にふるさと笠岡で職を探す際に,企業情報や求人情報が届きやすいようにどのように情報発信をしているか,またその成果はどうかお尋ねをいたします。 3点目,道の駅には年間85万人もの人々が市内外から訪れ,笠岡諸島の島々は石の島として今年度,日本遺産の認定を受けました。本市は気候が温暖で風光明媚,観光面での可能性,潜在能力,ポテンシャルは決して低くはありません。平成26年度からスタートした産業振興ビジョンに沿って数々の施策も展開されています。今後のハード面,ソフト面,それぞれの課題と対策についてお尋ねをいたします。 4点目,瀬戸内国際芸術祭については,産業振興ビジョンでは,平成26年度に検討,28年度以降は計画と書かれています。日本遺産に認定された2市2町のうち,丸亀市,小豆島町,土庄町は既に瀬戸内国際芸術祭に参加していて,参加していないのは笠岡市だけです。この瀬戸内国際芸術祭についての本市の考えをお尋ねいたします。 5点目,本市の人口は10月31日現在,日本人4万7,488人,外国人を加えても4万7,972人です。残念ながら,毎年,毎月減少が続いています。市長は社会動態に着目し,転出から転入を引いた数字をゼロに近づけたいとしています。なかなか思うようにいかない人口問題ですが,今後力を入れたい対策,施策についてお尋ねをいたします。 6点目,本市の年間出生数は,平成28年度273人,29年度235人,30年度は215人と毎年減っています。今年度の現時点での状況はどうでしょうか。なぜ,笠岡市の出生数は増えないのか,また出生数を維持する方策を考えているか,お尋ねをいたします。1回目の質問といたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの仁科文秀議員の質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 仁科議員の御質問にお答えします。 まず,1項目めの1点目につきまして,私は市長就任以来,笠岡市が定住の地として選ばれ,親子2世代,3世代にわたって一緒に暮らすことができる社会の実現に向けて,商工業,農業,水産業等の地場産業をしっかりサポートをしながら,企業誘致により働く場所を増やし,地域経済の活性化をさらに加速させていくことを主要事業の一つに掲げて積極的に実施してまいりました。その結果,私は着実に成果を上げてきているものと思っております。平成28年度以降,岡山県営港町工業用地に計14社の企業誘致が決定しました。そのうち,操業開始は7社でございます。また,未売却は2区画でございますが,現在も問い合わせがあり,県のほうで対応をしていただいております。このほかにも,平成31年4月に笠岡湾干拓地で18ヘクタールの土地にバイオマス発電を活用した次世代園芸施設の事業を開始,さらに茂平地区の民間業者が開発した工業用地に完売した5区画のうち1区画に工場が完成し,操業を開始され,市民の働く場所も確実に増えてきています。誘致した企業が全て操業開始となりますと,400人以上の雇用が見込まれております。さらに,市内全体を見ますと,畜産業や養鶏業の規模拡大を初め,茂平地区においては包装資材製造会社のトレー専用のフィルム工場の新設,また鋼管町地区においては大手鉄鋼メーカーのエージング設備や大径管施設のコーティングラインの投資,そして新山地区においてはグリス製造会社による増設など,地場産業においても設備投資が進んでおります。 今後でございますが,現在,国道2号笠岡バイパスのほか,山陽自動車道篠坂パーキングエリアへのスマートインターチェンジの整備が検討されているなど,広域交通アクセスの格段の向上が期待される中,本市には鉄鋼王手が進出しているほか,合成樹脂,繊維製品大手の進出が決まっています。それぞれの大手企業を核として,鉄鋼関連,合成樹脂関連,それぞれの傘下,中堅・中小企業のほか,関連分野のベンチャー企業等の集積,さらには関連する物流企業の誘致を図り,新事業が創出できる事業環境の整備を進める地域主導型の笠岡版産業クラスターの形成を念頭に置いた企業誘致等,経済波及効果の高い産業分野,成長が期待できる企業等,ターゲットに絞った誘致活動を推進してまいりたいと考えております。また,産業用地の確保も必要ですので,適地調査などを実施し,民間活力を活用した産業団地の造成を進めてまいりたいと思います。あわせて,利活用されていない工業用地を活用していくよう要望してまいりたいと考えております。 次に,2点目につきましてお答えします。 市及びその周辺地域の企業情報を発信する場として,インターネットでの市内企業情報の公開サイトを平成23年度に笠岡市地域企業ポータルサイトかさおか夢ワークとして構築しております。現在,170社の企業登録があり,かさおか夢ワークの閲覧数は,平成30年度約3万件となっております。また,福山市を初めとする備後圏域事業で,地元へのUターン就職等を促す備後圏域紹介ウエブサイトであるびんごライフにも市内企業情報を掲載しているところでございます。さらに,平成26年度から4年間,中小企業魅力発信事業としまして,地域を支える優良企業を紹介する冊子を作成し,関西や関東地方の大学に送付しました。現在は,その冊子を毎年成人式で配布を行っております。そのほかには,備後圏域内企業が東京,大阪で大学生を対象とした企業紹介を行う企業研究会や,高梁川流域企業面接会及びハローワークを中心とした井笠地域雇用対策推進協議会のいかさ就職フェアなどにも参画しております。売り手市場の現在,またこうした情報発信や情報コンテンツだけでは,都会に出てしまった若者を呼び戻し,市内企業へ就職に結びつけることは非常に厳しいものと認識いたしております。これらの情報発信と並行して,市内の魅力ある優良企業を市内で生活しているうちに実際知っていただく機会や場の提供をしていくことがより有効な方策であると考えております。笠岡市内には,専門学校も大学もありません。現在,就職を希望する市内高校の生徒を対象に,市内企業へ就職する一つのきっかけとなる事業として,平成26年度から高校生長期インターンシップ事業を行っております。また,来年度は市内の中学3年生と高校1年生とその保護者を対象とした企業見学バスツアーを開催することを検討しております。今後も引き続き,笠岡を離れた方への情報発信とともに,将来笠岡へ帰ってきていただけるように笠岡在住の生徒の皆さんへのアプローチも積極的に行っていきたいと考えております。 次に,3点目につきましてお答えします。 本市の観光振興における今後のハード面,ソフト面,それぞれの課題と対策でございますが,課題といたしましては,ハード面ではトイレや案内看板,遊歩道等の環境整備,駐車場や待合所の充実等がございます。ソフト面では,観光ガイドの養成,パンフレットやSNS等を活用した情報発信,ツアーの造成等がございます。また,来年度,東京オリンピックが開催されることを受け,全国的にインバウンドの増加を見込んでの施設整備が急務となっております。本市においては,今年度,道の駅笠岡ベイファームが外国人観光案内所パートナー事業者の認定を受けましたので,道の駅を核とした観光振興に向けて課題を整理しながら,緊急性,必要性,またニーズに合った手法等を関係機関と協議検討しながら課題解決に向けて取り組んでまいりたいと考えております。また,シリアル型で日本遺産認定をいただきました。丸亀市,小豆島町,土庄町とも連携を密にしながら,備讃諸島石の島の文化をより多くの方に知っていただき,見て触れていただけるよう情報発信,普及啓発等のソフト面の充実のため,国の交付金等も活用しながら取り組んでまいりたいと考えております。仁科議員がおっしゃるとおり,私も本市の観光面での可能性,ポテンシャルは決して低くないと考えております。日本遺産認定は地域活性化のきっかけというこのチャンスを逃さないよう,また官民一体となってオール笠岡で食や文化,産業や技術などの魅力を最大限に発揮できるよう知恵を出し合い,地域が潤う観光施策を実施していきたいと考えております。 次に,4点目につきましてお答えします。 瀬戸内国際芸術祭についてでございますが,平成25年3月に策定した笠岡市産業振興ビジョンでは,瀬戸内国際芸術祭について,平成26年及び27年度に検討し,平成28年,29年及び30年度に計画とされているところです。また,平成28年度の参加を見送った理由は,当時の香川県のエリアを広げつつ体制強化を図るのは難しいという意向などによります。同芸術祭への参加によって,本市の観光面での効果は大きいものと私も考えております。日本遺産石の島での連携や,瀬戸内備讃諸島の魅力発信の観点から,参加の可能性を検討しながら積極的に関係機関へ働きかけてまいりたいと思いますので,ぜひとも仁科議員にもお力をおかしいただきますようよろしくお願いいたします。 次に,5点目につきましてお答えします。 笠岡市の社会動態の状況につきまして,総務省が公表している市町村ごとの社会動態を暦年で集計したデータで見ますと,平成28年はマイナス422人,平成29年はマイナス273人,平成30年はマイナス246人と改善傾向が見られましたが,市民課への住民票異動届の1月から11月までの状況を見ますと,昨年がマイナス260人,今年が昨年同期比,さらに悪化してマイナス288人と大きく減少しており,現時点では人口減少傾向を転換するまでには至っておらず,今年度末までに社会動態をゼロにするのは困難な状況です。社会動態を改善するためには,まず働く場所を確保し,労働者人口を増やすことで,結婚,住宅新築,出生につながると考えております。しかし,現在の状況は日本人の減少幅を近年の企業誘致等による外国人労働者の転入により幾らか補っていますが,一時的な効果でしかなく,自然動態の改善につながっていません。現在,笠岡市では企業誘致の進展,国道2号バイパス玉島笠岡道路や山陽自動車道篠坂パーキングエリアへのスマートインターチェンジ整備にあわせて,新たな住宅団地の造成やアパート建築数の増加など人口増への兆しが見えてきています。人口減少への対策は,市の総合力が試されていると考えております。企業誘致や中小企業の育成,起業支援など,働く場所を確保すること,市有地売却や規制緩和による住宅団地の造成など,住む場所を確保すること,子育て支援策や教育環境の整備,医療・福祉施策の充実など,住んでいる人にとって暮らしやすいまちづくりをすることなど,個々の分野の質を向上させることが笠岡市全体の魅力をつくると考えております。また,その魅力を知ってもらうために,今年11月に開催しました恐竜マルシェやクラフトマーケット,大空と大地のカーニバルなどのイベントや,「田舎暮らしの本」の住みたい田舎ランキング等も活用しながら,シティプロモーションを積極的に実施するとともに,日本遺産に認定された笠岡諸島や,毎年80万人以上が訪れる笠岡湾干拓地などを活用した観光にも力を入れ,まずは笠岡に興味を持ってもらい,実際に来てもらい,魅力を知ってもらい,笠岡市のイメージアップにつながるような施策を展開していきたいと考えております。人口減少への対策は短期間で結果を出すのは難しいですが,継続的に実施することで,市外の人には住みたい町,市内の人には住み続けたい町笠岡を目指し,社会動態の改善に取り組んでまいります。 次に,6点目につきましてお答えします。 笠岡市の出生数は,平成26年度までは300人台で推移していましたが,平成27年度に300人を切った後も減り続けています。11月末までの出生数を各年度で比較すると,平成28年度は202人,平成29年度が156人,平成30年度は150人であり,今年度は138人と最も少なく,このままでは年間出生数が200人を切る可能性も出てきています。出生数が増えない理由としましては,若い世代が少ないこと,婚姻率が低いことが直接的な要因であり,そのもととなるのは,笠岡市の個々の施策の魅力が足らないことであると考えております。このため,笠岡市の少子化対策は結婚を推進すること,子供を安心して産み育てやすい環境を整えること,またその対象となる若い世代に転入してもらうことを中心に実施しております。 1つ目の結婚推進については,若者でも安定的な収入を確保し,ゆとりある生活を送ることができるよう働く場所を確保するため,企業誘致や中小企業の育成を進め,また異性との出会いの場を提供するために結婚相談所の運営や婚活イベントの開催のほか,岡山県が実施する異性とのマッチングシステムおかやま縁むすびネットとの連携を実施しております。 2つ目の子供を安心して産み育てやすい環境を整えるために,子供の医療費公費負担制度や保育料の減免など,経済的な負担を軽減する各種制度を設けておりますが,それに加え,子育てコンシェルジュや笠岡版ネウボラ拠点ほっと☆はぐなど,御両親と市の子育て支援担当者との距離が近く,子育てに関するさまざまな不安や悩みをいつでも相談できる体制を整えることが笠岡の子育て支援の魅力だと考えています。そして,これらの取り組みをより効果的にするためには若い世代に転入してもらい,若い世代の人口を増やすことが必要です。それには,社会動態を改善させなければなりません。社会動態の改善につきましては,先ほど5点目でも御説明しましたように笠岡市全体の魅力をつくることが大切でございますが,その中の子育て支援策は,若い世代の笠岡市への転入を促進するための大きな魅力の一つだと考えております。笠岡市の子育て支援策は県内でも充実しており,市内外に誇れるものです。現段階で足りないものは情報発信であり,さまざまな取り組み,施策をもっと広く知ってもらうことで笠岡の魅力を高め,子育てしやすい町というイメージが定着すれば社会動態が改善し,出生数の増につながると確信しております。今後は,まずは各部署で個々の施策の魅力を上げること,そしてその魅力を伝えるため,SNSなど若い世代に届くツールを活用しながら市内外へ積極的にシティプロモーションを実施し,情報発信の強化に取り組んでまいります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対して,再質問がありますか。 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) ありがとうございました。笠岡市が数々の施策を展開しているということは本当によく分かりますし,魅力ある事業もたくさんあるというように思っております。 まずお尋ねしたいのが,企業誘致につきましては民有地を活用したいわゆるオーダーメード方式による工業用地の造成を進めるということがありますけども,これからの企業誘致について,どの場所にどのような規模で進めようとしているのか。先ほど,篠坂スマートインターの開設,あるいは笠岡インターも非常に便利なところにありますし,そういったことについて考えをお尋ねしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 仁科議員さんの御質問にお答えいたします。 どのような場所,どのような規模でというお話でございます。笠岡市は地理的メリットということで,インターチェンジから3時間で東のほうは大阪,京都,そして西のほうは福岡,そして中国地方,四国地方が一円でカバーできるような場所であります。そして,近いうちには笠岡バイパスができまして信号がない道が倉敷までできるということ,そして倉敷から福山圏域を考えれば人口約100万人都市の中心にあると,そういった地理的メリット,そしてそれから災害が少ないということで,風水害,そして地震も少ないというそういうようなメリットを生かして考えていきたいというふうに思っております。そういう中で,規模なんですけども,ある程度まとまった規模での開発というのがよろしいかと思いますので,ちょっと具体的な数字は言えませんけども,ある程度まとまった数社が入れるようなそのぐらいの規模の工業団地,産業団地のほうを民間の活力でお願いしたいなというふうに思っております。そして,場所につきましてはそういう交通の便がいいような場所,そういうところが一つの選定されるような場所になろうかと思いますので,そういうところを考えていきたいというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) 先ほどの市長の御答弁でも,情報提供とかそういったことでの企業との関係づくりはしっかりしていくというようなお答えがあったかと思うんですが,茂平が中心になるのかと思いますけども,今後,積極的な企業誘致についても意識はしていただきたいというふうに思います。 それから,11月3日に笠岡市の産業シンポジウムがありました。そのときに,笠岡港の工業用地11ヘクタールに進出が決まった萩原工業さんのお話がありまして,本当は笠岡じゃなくて別の場所に進出したかったけども,落選したんでやむを得ず笠岡へ来ることになったということを社長がちょっと冒頭で言われましたけれども,井原も稲倉の団地が買収が決まったというようなこともあって,浅口や井原との競争という部分も出てくるかと思うんですけども,笠岡へ進出してこられる,あるいは進出を考えている企業との接触,交渉ということが非常に大切になってくると思いますが,このきめ細かい対応についてはどういう形でされているのかお尋ねをします。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 仁科議員さんの御質問にお答えいたします。 笠岡市産業部,そして商工観光課が担当でやっておりますが,商工観光課の中に企業誘致推進室という室を特別につくりまして,そしてその中に企業コーディネーターを1名配置しております。コーディネーターと職員が1人ということで2人体制で今やっておりますが,この職員が企業のほうへ参りましてきめ細かい説明のほうをさせていただいております。具体的に内容ですけども,立地に係る優位性ということで奨励制度とか,そして優遇制度とか,そして先ほどお話しさせていただきましたバイパスのこととか県道の整備とか,そういうようなお話をさせていただいております。今,窓口を一本化でやっておりまして,そこの職員が全体の話をお聞きいたしましたら,そこを窓口に各課のほうへ連絡をして,聞いてまたお返しするというような窓口の一本化に努めております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) ありがとうございます。しっかり企業との関係をつくるということでお願いしたいと思いますし,先ほど言われた企業コーディネーターについては,この11月3日に開かれた産業シンポジウムでも非常によくやっているというようなことを会頭がおっしゃったことを覚えておりますけども,そういったきめ細かい,本当に相手のことを考えた,もちろん笠岡市のことを考えてしっかりとこれからの対応をしていただきたいと思います。 笠岡市の活性化をいろいろ考えますときに,笠岡駅の周辺の整備は避けて通ることはできないと思うんですけども,この点についてお尋ねをいたします。 現時点で,笠岡駅の南北道路,あるいは駅前の再整備,駅周辺の整備などについての計画はどこまで進んでいるのか。そして,その進捗状況や今後のスケジュール。費用についてはなかなか出しにくいと思うんですけども,もし概算でこのくらいというのがあればお尋ねしたいと思います。また,昨日の新聞でも出ておりましたけども,市民病院の建てかえですとか市庁舎のまた建てかえ等が,いろいろハード事業が各種ありますけども,そうした中でこの笠岡駅及びその周辺の整備についての優先順位についてはどうお考えか,お尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 山岸建設部長。 ◎建設部長(山岸雄一君) ただいまの御質問の中で,笠岡駅周辺の整備進捗状況,今後のスケジュール等の部分につきまして私のほうからお答えをさせていただきます。 笠岡駅周辺の整備につきましては,平成30年3月に笠岡駅周辺整備基本構想というのを取りまとめをいたしまして,その中でプロジェクトの展開イメージとして3段階に分けて進めていくということを決めてございます。今,第1段階でございまして,第1段階は令和4年までということで,若者を中心に地域を巻き込んだまちづくりをしていこうという段階を進めております。その後,2段階目が令和9年度までを目指して南北整備等を進めていくという段階,さらにその後,第3段階として令和14年度までを含めまして新たな魅力づくりをしていくということで,人が交流する機能の広がりを港まで向けて広げていこうというような3段階でございます。現在の状況といたしましては,このプロジェクトの第1段階,若者を取り入れたまちづくりということで,昨年度から取り組んでおりますイルミネーション,今年度もまた取り組んでいただいておりまして,この週末,点灯式も予定されてございます。 そして,整備のほうに関しましては,昨年度,南北連絡通路の委員会を設けて委員会としての案を取りまとめをいただいております。それを踏まえまして,今年度は駅利用者の動向調査等を行っておりまして,11月中旬には駅利用者の方にアンケート調査なども行っております。そういったものを分析をして,昨年度,委員会のほうで取りまとめていただいた案を精査するなりをしつつ,関係機関であるJR岡山駅等とも協議を進めてまいりたいというふうに考えてございます。 あとは,費用の面に関しましてはちょっと現段階でなかなか明確にお答えをすることが難しい点ではございますが,昨年度取りまとめをいただいた委員会の中では,南北自由通路等,関する整備に関して25億円から20億円程度という案を一度はお示しをいただいておりますので,それを基本としつつさらに利用者の方の動向も確認をしながら詰めてまいりたい,というように考えてございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 優先順位の質問をされたと思うんですけども,私自身,市長部局でいろいろ検討している中でインフラ整備を最優先をしていこうというコンセンサスはとれております。つまり,駅周辺の再開発と篠坂のスマートインターチェンジ,これはしっかり計画に入れてつくっていこうと。その後,市民病院の建てかえというのが今期中に具体的に形態であり病床数であり科目数であり,そういったものを最終案にして来年度から具体的にスタートしていこうという方針になっております。そして,今,教育委員会のほうで学校規模適正化,あるいは就学前の再編成,それから小中一貫校をやっておりますんで,その後,学校の改革が入ってきます。最後に,市役所の建てかえというところになるんでしょうか。その間に,企業誘致をした奨励金の支払いが入ってくるということで,そのスケジュールを組んでいくという段取りになると思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) 今お答えいただいた優先順位からいうと,笠岡駅周辺の整備は遅くないというふうに聞こえたんですけども,そうすると市民病院ができるのと駅の周辺の整備がどういう状態でどういうふうに進んでいくような計画ですか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) これは笠岡市が単独で決められることではなくて,JRとの交渉もありますし,国交省との話もありますし,市民病院もこれは御存じのとおり広域化しておりますので,我々が方針を決めても周辺の公立病院との話し合い,岡大の第2内科との話し合い等々,岡山県庁との話し合いもありますし,そういったことを進めながらスピード感を持って進めていくということになるんで,駅周辺の再開発につきましては結構時間がかかる話になりますんで,その間に市民病院の建設も進んでいるということになりますと,完成というペースでいえばどちらが先かというのはなかなか難しい判断だと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) まだ計画も着手もしてないものですから,余りこれ以上質問しても答え出てこないと思いますから,そういったお考えだけを確認しておきます。 次に,11月9日に近畿地区の笠岡思民の集いというのがありました。これは私も今回こういう質問をと思いましたものですから自費で参加をいたしましたけども,ふるさと笠岡の取り組みを知ってもらう非常に有効な機会だというふうに思いました。笠岡市や笠岡市とかかわりのある方が43名参加されておられて,特に北木島や白石島などの島しょ部の出身の方が多くて,ふるさと笠岡のことを皆さん非常に気にかけておられたと。ただ,参加者が60代以上で,高齢の方がどうしても多いという状況でありました。これからちょうど笠岡市内や近隣の高等学校のほうでは,来年度もそうだと思いますが,7月ぐらいから関西地区の同窓会を開くというところが多くなりますので,来年度は思民の集いの日程,あるいは場所を早目に確定をして,各高等学校のほうの同窓会のほうに案内をするということをすれば,新たな参加者や若い人の参加が増えるんではないかと私は思いました。また,例えば若い20代や30代の人にもっともっと来てもらおうとすれば,会費がどうしても高いということがありますし,私がかかわっている同窓会でも若い人は参加費を安くするということもありますので,そのあたりもまた考えていただいて,近畿の集いも,そして東京の集いも活性化して,たくさんの人が来てくれるような思民の集いになればと思いますが,いかがでしょう。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 笠岡思民の集いについての御質問でございます。 笠岡市では,近畿とそれから東京と2カ所で毎年それぞれ1回ずつ開催をしておりまして,近畿のほうが今年で9回目,東京のほうは今年度で11回目を迎えました。両方ともですけれども,日程につきましては割と早い段階,5月から6月ごろにはもう日程,それから開催場所は決めております。それと申しますのが,直前に御案内をしておいでくださいというのではなかなか日程の都合がつかなかったり,周囲の方にお知らせするというのは時間の暇がないということから,早目に一度御案内を送っております。また,東京のほうでは笠岡高校の同窓会のときにチラシとか,それから案内文を持っていって周知ということをお願いをしております。また,大阪につきましては,各3校の同窓会の方に集まっていただいて,進め方であったり会費であったりいろんな内容の協議をする場を7月から8月の間にかけて行うようにしておりまして,その上で開催を11月という流れでしております。こういうことをすることで,1回御案内をして開きますよというようなことではなく,割と手前から御案内をしているので,この2年ほど参加者も増えて,特に東京のほうでは今年度57名の参加ということで,これまでの最高の人数になりました。場所を変えて金額を安くしたということもありますので,こういった努力を今後も続けたいと思っております。 会費の高さにつきましては,当初からそれぞれ1万円ということで設定をして,食費とかは自己負担でというような考えでやっておりましたけれども,その辺も工夫をしまして8,000円に下げ,6,000円に下げと,今年度は6,000円ということでやりました。また,若い方の会費を下げるという考え方もあろうかと思います。それにつきましては,例えば高校の同窓会とか大学の同窓会などは現役の学生は安いとか,それから女性は安いというようないろんな工夫をされていますが,公費でやっているところで学生の方を安くするというのがどういうふうにうまく折り合いがつくかというところがございますので,そこは研究したいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) 確かに,参加者が例年より増えているという感じはしました。ただ,どうしても高齢の人が多いというのは否めませんし,本当は20代,30代の人にもっともっと来ていただいて笠岡のことを知ってもらうということが本当に大切だと思いますので,また工夫をいろいろしていただきたいと思います。 次に,馬越議員の質問の中にもちょっとだけあったんですけども,小林市長,いろいろと今動かれている中で,NHKの番組で「サラメシ」というのがありますが,市長メシをこの前東京で,全国の行政で初めてというような表現もありましたけども,初めて開催をされたと。食事をしながら6人の学生と4時間にわたって語り合ったと,非常に有意義だったということもお聞きしておりますが,これは笠岡市のためになったんでしょうか。今後につながることなのか,あるいは今後,定期的にこういった市長メシを実施されるか,確認しておきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 市長メシについてのお尋ねです。 この市長メシというのは,社長メシという企画がもともとございまして,いろいろなベンチャー企業や中小企業の社長が直接大学生,就活をしている人たちと会って話をし,食事をしながら話をする中で,お互いに合意に至ればそこで即採用というような非常に画期的な取り組みです。それのスピンオフ企画として,市長メシというお話が笠岡市のほうに入ってまいりました。採用ということに直結するという訳には,公務員の場合はいきません。例えば,この方はいいなということで目をつけたとしても,試験を受けてもらわなければ採用することはできませんので,採用に直結という意味ではなくて,笠岡市のPRとしてこの市長メシには参加をいたしました。これは全国で第一号でしたので,費用はただで開催することができましたので,笠岡市にとっては第一号というメリットがございました。首都圏を中心に,1万人を超える学生が登録をしているネットワークの中へこんなふうな変わった自治体があるよというような,済みません,地方にこんな元気な自治体があるよというようなPRができる訳です。なかなか非常に珍しい取り組みだと思われます。地方が今どんな状況か,またいろいろ地方に興味を持つ学生が手を上げてまいりましたので,地方の現状について意見交換をし,また岡山県,笠岡市がこんなところで,もし関心があったら,例えば就職ということでなくても,あるいは起業とか,それから地方にかかわりたいときのターゲットとして考えてもらえるんではないかというような面もございます。また,そういった企画をしたことが結果として広報の媒体に載っていてPRになりますので,学生の間に笠岡市というところがこんなことをやっているよというような情報が広がるということで,PR効果があったものではないかと思っております。これは定期的に開催するかということについては,現在のところ2度目をするという考えはございません。笠岡市がしたことで,ほかの自治体もちょっと手を上げてやってみようかというようなお話もあるやに聞いておりますけれども,これを定期的に開催して,例えば採用に結びつけるとか,そういったことは考えている訳ではございません。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) ありがとうございます。関心を持って見ておりましたけども,いい面もたくさんあるんだろうとは思いますので,分かりました。 就職の件でちょっと1点お尋ねしたいんですけども,ふるさと笠岡で職を探す場合に,いろんな情報等が今お答えいただいたようにお届けする方法があるという中で,笠岡市に関係がある大学の卒業生であるとか,あるいは笠岡市出身の卒業生に対して,この笠岡の企業情報をピンポイントでその学生に向けて発信するということができるものかどうか。広く大学に対して,笠岡はこういう企業があります,こういう就職がありますということを発信することは当然ありますけども,その卒業生が,これは分かるということが大前提なんでしょうけども,そういったピンポイントでの発信なりやりとりということができるものかどうか。できれば,非常に個別の対応ができていいんじゃないかと思いますけども,いかがでしょう。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 仁科議員さんの御質問でございますが,笠岡出身者の学生にピンポイントでの就職の情報発信ということでございます。 ちょっとすぐにはお答えができないかも分かりませんが,議員さんのおっしゃられること,笠岡市のほうから情報を出したり,笠岡市だけじゃなくてほかの団体からも情報を出すことによって笠岡に注目していただいて,あわよくば笠岡のほうへ就職していただけるという可能性もあると思いますので,今後研究してまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) 次に,瀬戸内国際芸術祭についてお尋ねします。 このことにつきまして,先ほどお答えがありましたけども,参加されている自治体に対してはいろいろお聞きになっているかもしれませんが,直接主催者,関係者のほうに意見や声を聞かれたことがあるかどうかお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 仁科議員さんの御質問にお答えします。 直接関係者の方に聞いたかという御質問でございますが,実はこの質問がありまして,ちょっといろいろと関係機関のほうへ電話させていただきました。直接といいますと,香川県のほうの瀬戸内国際芸術祭の推進課のほうへ,広報担当の方へちょっとお聞きしたということがございます。どういう状況なのか,次回の開催とかそういうような話をさせていただきました。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) 香川県の県庁内に事務局がありますので,香川県の県庁のほうにお尋ねになるということも大切だと思いますし,例えば既に参加しているところの中で経験豊富なところにも聞くという方法があるかもしれません。私のほうで今回質問するに当たりまして,ベネッセのほうに行きまして,ベネッセのほうの担当課長に話を聞きました。もちろん,笠岡市が参加するとかしないとかということじゃなくて,まずはどういった状況にあるのかということを聞きましたけども,瀬戸内国際芸術祭は春,夏,秋と3期間に分かれておりまして,計3カ月以上,今回も100日を超える開催がありました。今年の参加者は118万人ということで,前回の3年前の2016年よりも14万人増えておりまして,過去最多となったということでございます。外国人の割合が約2割ということを聞いております。笠岡諸島を特に国内外に知らせて活性化させていくためには有効なイベントだろうというふうに考えます。事務局は先ほど言いましたように香川県庁にあるんですけども,アピールするのはどこへどういうふうにしたらいいのかということを聞きますと,やはりベネッセの福武總一郎会長と,そして総合ディレクター,北川フラムさんという方がおられます。この方のほうにやっぱりどうしてもアピールするものがないといけないかなあということを言っておりましたが,全体としましては対象自治体とか対象の島が広げる方向にないということもあるんですけども,この島でどうしてもやりたいと,この島はこういう特徴がある,ほかの島にはないんだということがあれば検討の余地があるということでありました。やはり,自治体の盛り上がりとか島を挙げての歓迎とか,そういったことがないと可能性としては少なくなるということも言われておりました。この瀬戸内国際芸術祭は,一度島を訪れた人たちが芸術祭の魅力であるとか島の魅力を口コミやSNSを使って発信するんで,さらなる観光客やボランティアを呼び込んできます。別の情報をまた聞いたんですけども,そのときは国際芸術祭に参加をするのとは別に,地域でまずアートプロジェクトを立ち上げて,それと瀬戸内国際芸術祭が緩やかに連携するようなことも一つの方法ではないかということで,同時にアートプロジェクトを進めていくということも必要なのかもしれません。 そして,希望があれば,先ほど香川県庁というお話もありましたけども,玉野市が既に参加していますので,玉野市のほうの非常にもう何年もかかわっている観光課長がいるということで,この人を紹介をしますよというお話もありましたし,それから直島のホテルの社長が,アイデアがあるから要望があれば話をしますということも言われているようですけども,いずれにしてもそういった積極性が笠岡市に出てきて,しかもこういった国際芸術祭をやれる状況になればいろんな手段はあるんじゃないかと思っております。例えば,もう既に参加している笠岡諸島に近い高見島とか丸亀市の本島の開催時期と合わせるとか,あるいは小豆島との連携とかということもありますけども,特に笠岡諸島に近い今の島との連携をとりながら開催時期をあわせて相乗効果を期待するというのも一つの方法だと思います。3年に1度の開催でありますので,次は令和4年度になりますが,笠岡市が今,日本遺産のほうに商工会議所を中心に非常に力を入れておられるんで,その日本遺産の盛り上がりとあわせてもう少し先で,例えば令和2年度ぐらいまでに準備ができて前向きな取り組みをしようということになれば,この瀬戸内国際芸術祭への参加も考えていったらいいんじゃないかと私は思っておりますが,石田部長,いかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 石田産業部長。 ◎産業部長(石田輝宏君) 仁科議員さんの御質問にお答えいたします。 市長答弁でもさせていただきましたように,先ほど議員さんもおっしゃられましたように,日本遺産,石の島での連携,そして瀬戸内備讃諸島に入っております小豆島,そして丸亀の本島等も瀬戸内芸術祭のほうへ加入されているということもありますので,そういう魅力発信の観点から,笠岡の可能性につきましては検討しながら積極的に関係機関とも働きかけてまいりたいと思いますので,また議員さん,お力添えのほうをよろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問,ありますか。 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) これからどういうふうにするかということでまた考えていける,非常に大きいテーマだと思いますので,よろしくお願いします。 人口規模が大きい福山,倉敷に囲まれた笠岡市については,以前は私が議員になりましたころはベッドタウンの町を目指すというような話がたしかあったように思うんですけども,今,市長からは企業誘致も大切だ,働く場所も,観光振興も,住みやすさも,子育ても,ベッドタウンも,福祉も,全て何でもかんでも大切だと分かるんですけども,これからの笠岡を考えますときに一番大切だと思うのは何か,お尋ねいたします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 私がよく勉強する町に明石市があるんですけども,明石市は笠岡に非常に似ていまして,姫路と神戸に挟まれてストロー現象が起きやすい町でして,さぞかし高校を卒業したら神戸や姫路に就職して全然戻ってこないんだろうなと思ったら,全く違ってまして,本当に今,人口が増えている町になっています。そこのキーワードは子育てということになる訳ですけども,この明石の場合は非常に笠岡と違って土地が狭隘,面積が非常に狭いんで,企業誘致もできない,ありませんし,農業もありません。本当に,教育をしっかり,子育てをしっかり制度を整備して,住むなら明石,通勤は神戸や姫路という政策をはっきり打ち出している町だと思います。一方で,笠岡は本当に釈迦に説法ですけども,平成2年に笠岡湾干拓が300億円も国がお金をかけてくれてできました。笠岡諸島もあります。山あり海ありで本当に風光明媚な場所でもあり,いろんな形で,もちろん倉敷と福山に挟まれて,人口は周辺で100万人以上いる訳ですから,そのベッドタウンとしての戦略もあって当然だとは思うんですけども,実際のところベッドタウンにしようと思っても農業振興地域がひっかかったり,いろんな学校教育の問題だとか子育て支援の問題だとかあるいは病院の問題だとかいろいろありまして,なかなか住むなら笠岡という選択にならなかった訳です。 そこで,しっかりと税収を担保しながらそれを福祉にお金を投資していくという循環をつくらないと,笠岡,住むにはいい町ですよと言っても,じゃあ学校はどうなってんだ,じゃあ病院のレベルはどうなんだ,じゃあ子育て支援策はどんなものを打ってんだと言われても,打ち出の小づちはない訳であります。したがって,まずは企業誘致をすることによって税収を担保し,それをしっかりと活用していくという循環をつくらなきゃいけないということで,この3年間で自主財源を約25億円増やしました。ここが一番肝心なところで,それをしっかりと活用していく,福祉に投資していく,学校に病院といったところ,駅前のインフラ整備にといった循環をつくることが私はまず先だと。それで,全体的なレベルアップを図り,住みたい町に入っていくという戦略で今やっている訳です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) ありがとうございます。ちょっと明石市のことを私がお話ししようとしておりましたんで,今,市長が言われたことと重なる部分もあると思います。人口のことを考えますときに,ちょっと私も本を読んだりしましたときに,この明石市が確かに人口が増えてきた町で,最近はそうでもないんだと思うんですけど,毎年1,000人以上増えているということで,ちょうど神戸市と加古川市に囲まれたところで,特に神戸の影響もあると思いますけど,市長が小林市長とちょっと似ているかなと思うんですけども,泉市長でありますけども,ちょうど少し前に……。 学歴は関係なくて,マスコミでもちょっと有名になりましたけども,道路の拡張工事に関しまして,交渉担当だった職員に火をつけてこいとか立ち退きをさせてこいとかということを言ってちょっと物議を醸したということがありましたが,しかしこの泉市長は人口問題であるとか将来の町の活性化については非常に真剣に取り組んでいる市長だということを私も知りました。隣の神戸市と競って負けるんで,企業誘致や産業振興じゃなくというところは笠岡市と違うということを今市長も言われましたが,企業誘致も大切であるし,それから先ほど答弁の中で若い世代の人口を増やすことが大切だということも市長は言われましたが,この若い世代の人口を増やすということから考えたときには,やはり暮らすこととか育てること,そういったことについて明石市が力を入れているところについても参考にしていきながら,笠岡市もそういったことに力を入れていくべきじゃないかと,私は個人的にこの本を読めば読むほどそういうふうに感じます。特に,子育てに優しい町とか子供を大切にする町ということで,もうしっかりと子育てを応援するということを明言をしている市長でありますから,結果としましては子育て関連の予算が非常に厚いということは言えます。だから,そこまでなかなか笠岡はできませんが,しかし結果として神戸市からの移住が相当増えているということであります。水道代とか,それから国民健康保険税とか,そういったものがどうなのかというのを調べてみますと,明石市のほうが安いんですけども極端な差はないという状況です。そういった中で,明石市の今の政策から見て,今,市長のお答えがあったようにも思いますけども,笠岡市として参考になるところがあればお尋ねをしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 泉市長は全国手話協会,ちょっと名前は失念しましたけど,その理事のメンバーの一人でもあり,本当に手話がすごくお上手です。それで,私もよく話をさせていただきます。私の笠岡市も一昨年,手話言語条例を制定しましたので,その協会に入らせていただきまして,いろいろ話をする機会があります。すばらしい市長だというふうに思います。ただ,笠岡市と,御存じだとは思いますけど,圧倒的に違うのは,市に係るコストの差というのがありまして,非常にコンパクトにできている,市自体がもう既にコンパクトシティーになっているということがありまして,言い方が正しいかどうかは別にして,ランニングコストが非常に安いという面があります。そういう意味で,税収が非常に上がりやすい環境にあります。それをしっかりと福祉に投資できる循環ができているという,これは笠岡市もそこに倣いたい訳ですけども,非常に御存じのとおり,例えば笠岡市は今,昭和50年代後半までに水道を全部通してますけども,40年以上たって御存じのとおり,北木島,飛島間の水道管がよく破裂し,漏水事故が起きました。それを修理しようと思って今見積もりをとっているんですけども,それだけで6億円から7億円のお金がかかってしまう。これが非常に国の助成もありませんし,そういったことをしっかりとアンダーグリップしなきゃいけないというところが笠岡市のいわゆるハード面での大変なところです。コンパクトにできていればそれだけ効率よくいく訳ですけども,笠岡市はそういった投資をして,皆さんに公平に幸福感を味わって,市民サービスを受けていただくためには,一定の投資をしていきながらまた子育てなら笠岡というイメージを売っていくところに難しさがあるというふうに御理解いただければというふうに思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) 今,市長は水道のことをちょっとお話しになったんですけども,この定住促進とか人口問題を考えるときに,水道料金,市長はできれば安くしたいということを言われてますけども,先ほど言いましたように明石市と神戸市では20ミリの口径で20立方メーターの場合に明石市が2,425円,神戸市は2,446円,わずかしか水道料金違いません。しかし,笠岡の場合は,市長,水道料金に大変こだわっておられるんで,確かに平成10年に平均25.34%水道料金値上げしていると。そのときは,私は余り水道料金が上がったという記憶がないんですけど,そのときの市民は25%も上がってえらい水道料金上がったなあという意識がなかったのか,あるいは最近,水道料金の話が出るときに,もう本当に市民いろいろな意見があって,少しでも安くしてもらいたいという意見もあれば,もう水道料金について余り意見のない人もいる。先ほど言われた送水管等の費用もかかる,ちょうど老朽管の交換時期でもあるという,そういったことも市民もよく理解しながらおるんだと思うんですけども,この水道料金について,笠岡市の活性化という観点からいうと市長はどういうお考えでおられるか,お尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 水道料金に関しては,これから家を建ててこれから子育てをしていこうという若い世代にとっては非常に大きなインパクトのある要素だと思います。大分高齢者に関しては,そんなにインパクトはないのかもしれません。というか,高齢者の場合は,昔,水道が通ってないときに赤痢とか断水とか,そういった歴史をよく御存じな方は,いや,もう水道は幾らでも通るだけでありがたいというふうにおっしゃる方もおられます。ただ,じゃあ福山市民が,あるいは倉敷市民が,あるいは周辺の自治体の市民が笠岡を選択するかどうかの中に,20代,30代の笠岡で家を建てようという若者たち,夫婦が選択する中で,水道料金の選択肢の中のウエートは比較的高いんじゃないかなというふうに思います。もう福山なんかと比べると倍ぐらい差があると思いますし,そういう意味では水道料金を割と比較的同じぐらいのラインに持っていくということはとても大事じゃないかというふうに思います。また,先ほど25%値上げをしたという話をしたと思いますけども,今,水道事業公会計では18億円の内部留保があり,今,監査委員からもこの内部留保は多過ぎると,ちゃんと管理をしてくれという指摘を受けております。それは運用するということも一つの考え方だと思いますけども,今,運用先も本当に御存じのとおり,もう0.1%以下の運用先ばかりです。したがって,市民からいただいた料金ですから,それを市民に一部お返しする,それによって単年度で赤字が出る訳でもありません。300円の前提条件で話しておりますけども,しっかりと水道の取りかえ,布設がえ工事はやっていきますし,それも予定に入っておりますし,飛島の件も入っております。その中での単年度で赤字が起きないという前提条件でこの水道料金を値下げするということは,若者たちの定住にとってとても魅力的な条件提示になるんではないかというふうに思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) ありがとうございました。水道料金については,また別のところで検討がなされると思いますので,今,市長のお考えをまず確認はしました。 若い人を大切にするということ,あるいは子供を大切にするということからいいますときに,私がどうしても最後にこういった質問をしないとちょっといけないかなあと思って質問をさせていただきますが,先日,井原市が幼稚園,小学校について,小規模の特性を生かして当面統廃合はしない方針を示したという報道がありました。この件で,2人の市民から私連絡をいただきました。1人は,今,笠岡市が進めようとしている公立幼稚園,保育所の再編は,適正規模の確保と言いながらも経費削減のためでもあり,子供,保護者を大切にする政策になっていないというのがお一人。他のお一人は,うちの地域はスーパーも食べ物屋もない,その地域から保育所をなくし,さらには小学校もなくしていくのかと,これが今の行政のやり方かと,地域に人は入れないということなのか,温かい血が通っているのかというような強い口調で言われました。保育とか教育については,直接子供や保護者に訴えるものでありますので,安心・安全を提供するという大切な観点があると思います。ですから,今回の井原市の発表は,私は何か笠岡市と差別化するための戦略のようにも思いまして,市民を井原から転出させないための政策にもなっているのかなあと変な勘ぐりをしてしまいました。幼稚園,保育園の再編計画については,定住促進や人口増や笠岡市の活性化という観点からいうと,子供や保護者にとっては今,不安を煽ったり心配させたりすることがありますので,そういう観点からいうと逆行しているんじゃないかという考え方が今のお二人の意見でもありましたけれども,この点については市長あるいは執行部のほうではどうお考えか,お尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 地域に幼稚園,保育所,あるいは小・中学校がなくなるということは大変つらいことだというふうに思います。その前提条件で話させていただきますけども,笠岡に人口政策,まち・ひと・しごと創生総合戦略という大きな柱があります。平成27年11月に突然,このまち・ひと・しごと創生総合戦略の中で学校規模適正化計画の5年間の中止を打ち出しました。そのために,島にある中学校3つ,それから笠岡市内陸地部にある小学校3つの統廃合が5年間の延期になりました。今年が最終年度ということになりますけども,正直申し上げまして私も市長になりましてもう3年9カ月になる訳ですけども,この5年間の中止が本当にこれ以外の教育の施策にも大きく影響をし,なかなか前に進まない現状がありました。その環境の中で,今既に小学校はまだ16,中学校が10,幼稚園が8,保育所は7,私立が9保育園,そういう状況になっています。井原と全く違います。笠岡は多過ぎるんです。その中で,これをどうするかという現象の一つとして,今年の4月に白石島の小学校,これはもう休校するなんて予定はなかった訳ですけども,御両親の要望もあって,生徒がゼロになってしまいました。そういう現象がこれからあちこちで起きてくる可能性があります。そういったところを我々は積極的にある意味一定の集団規模を確保するということが教育,文科省の方針としてありますし,子供たちにとっても一定の集団規模を確保することはとても大事なんだと私も思います。教育長も同感です。そういった中で,子供たちは先生から教えを受けるだけでなく,お互いに学び合っている,協調性あるいは健全な競争,そういった環境に子供たちをしっかりと担保して置いてやるということは,教育にとって私はとても大事なことではないかなと思います。もちろん,通う学校までの距離が長くなるとそれは大変だと思います。そういったことをスクールバスやいろんな施策を我々としては整備をしまして,子供たちが安全に学校に通える環境をつくります。そういった中で,一定の規模でクラスがえがあるような学校の中で,子供たちが元気に通う,そんな姿が笠岡市の今後の理想としては私は正しい方向じゃないかという思いで,今この3つの改革を学校規模適正化,小中一貫校,就学前の再編成,この3つを進めさせていただいているという状況になります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 仁科文秀議員。 ◆9番(仁科文秀君) ちょっと時間も長くなりますので,もう最後に一言お話をして質問を終わりたいと思うんですが,今,市長は小学校が18校,中学校が10校もあるじゃないかと。井原市とは全然状況が違うと。            (「16」と呼ぶ者あり) 16校,18じゃないんですかね,16。そういったことをおっしゃいました。井原と全然状況が違うとも私は思わないんですけども,福山のほうや倉敷から笠岡へ来て住もうとされるときに,規模が小さい学校が残っているということは,地域との結びつきの面でも,それから子供さんや保護者にとっても必要なことも十分あると思うんです。ですから,そういうことで保護者や子供たちが安心感を失うような,笠岡へ行ったらちょっと不安だなあと。行ってもすぐに幼稚園はなくなるし,それから小学校も統合されるということが心配される。それを心配して二の足を踏むようなことも現に聞きますので,そのあたりは大きい方針は今市長が言われたことも私も分かります。ただ,やっぱり保護者や子供たちの納得,理解をしっかり得た上で政策を進めていただきたいということは思います。ですから,いろいろキャッチボールをして,地域の幼稚園,保育所,もううちの幼稚園,保育所は分かりました,ほかの幼稚園と一緒になります,うちはなくても構いませんというようなところがあれば,もうそれはそれで納得の上だと思うんですけども,残してもらいたい,何か方法がないかなあということをいろいろ模索されているところについては,理解していただくまではしっかりと話をしていただいて納得の上で残す,あるいは再編するということを決めていただきたいということを私は個人的に思います。教育や保育というのは,やはり血が通った政策でありますので,心が通じ合えるような,そういう笠岡市にあってほしいと思いますので,そのことをお話をして質問を終わりたいと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 以上で9番仁科文秀議員の質問を終結します。 以上で本日の議事日程は全て終了しました。 次の本会議は明日10日火曜日午前9時30分から開議します。 なお,議事日程は引き続き一般質問です。 本日はこれにて散会します。            午後4時20分 散会...